目的は、バルビローリ=ニュー・フィルハーモニア管の、ヴェルディのレクイエム。
この盤は、かねがね入手したいと思いつつ、ついぞ見かけることがなかったのだが、先日買った「レコード芸術」2月号で、情報を目にした。
ということで、とりあえず一番近い秋葉原へ行ってみたのだった。
ところが、目的のヴェルレクが見当たらない。広告掲載の商品なら、目立つところに並んでいるはずなのだが。
やむなく、手にした商品を持ってレジカウンターに行って、聞いてみることにした。
対応してくれたのは、Nさんという若い女性の店員さん。
そこに少々懸念を感じつつ、Nさんに、レコ芸最新号の広告で見たのだが、と話した。
彼女は、在庫を確認してきます、とカウンター端の端末へ向かった。ただ、その前に希望の商品を伝えた時に、「ヴェルディ」も、「レクイエム」も、「バルビローリ」も、聞いたことがない言葉だったようで、正確にはメモしてもらえなかった。
大丈夫かな、ちゃんと端末で検索してくれるだろうか、とそちらを見ていると、やはり苦戦している様子。
だいぶ時間が経って、戻ってきた。
わかりません、ということなら、レコ芸の広告自体を見てもらうか、それが無理なら、もう少しわかりやすく情報を追加して調べてもらおう、と思って待っていたのだが、戻ってきての返事は、「おさがしの商品がどれであるかはわかったが、在庫の有無がまだわからないので、もう少し時間がほしい」とのこと。
それならお願いしよう、と、再度端末に向かうNさんを見送った。
そこから、また時間がかかった。
若干いらつかないでもなかったが、見ていると、どこかに電話もしているし、とにかく一所懸命やってくれているのがよくわかった。
再び戻ってきた彼女と話すと、私の希望する商品は正確に把握してくれていることがわかった。
2002年にリリースされた商品を、広告掲載の店舗限定で扱うことになった、と説明してくれた。この点でまず安心。
2002年にリリースされた商品を、広告掲載の店舗限定で扱うことになった、と説明してくれた。この点でまず安心。
しかし、秋葉原店としては、既に入荷した商品は完売してしまっており、商品の性質上、再度の入荷は難しいという。
では、他の取扱店に在庫があるかどうかはわかりますか? どうしてもほしいので、と話すと、三度そこを離れ、電話で確認してくれた。
結果、新宿店に在庫があるそうです、との返事。
取り置きをお願いした。
たぶん、この間、カウンター前に立って待っていた時間は、30分くらいだったと思う。
Nさんは、私の前に戻ってくるたびに、「お待たせして申し訳ありません」と詫びる。
しかし、怒る気にはまったくならなかった。こちらからは、一所懸命調べてくれてありがとう、と言った。
他の商品の会計を済ませて立ち去る時も、お待たせしてしまって、とまた繰り返し言うので、いやいや、こちらも時間をかけさせてしまって申し訳なかったけど、助かりました、と答えた。
確かに時間はかかり、帰宅も遅くなってしまったが、一所懸命さが伝わってきたので、暖かい気持ちであった。
新宿のタワレコには、今週中に行ってくるつもりだ。