naokichiオムニバス

68歳、ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

ジュリーニのモツレク

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今日は午後から両親の顔を見に木更津の実家に帰った。
夕食後、ジュリーニフィルハーモニア管弦楽団モツレクを聴きながら自宅に戻ってきた。

今年になって廉価盤で再発売されたソニー盤である。
買ってしばらくたつが、今日初めて聴いた。

非常に特徴のある演奏だった。

予想通りテンポはずいぶん遅い。かのベーム盤もかくやと思われるテンポだ(チェリビダッケ盤はまだ聴いたことがない)。

それ以上に目立つのは、全体の柔らかさである。
アタック、アクセントを使わず、尖った音がどこにもない。
「キリエ」など、これまで聴いたどのレコードとも違う、レガードをとことん徹底したやり方。延々と流れていく演奏でびっくりした。

オケ、コーラスともわめくことがない。
柔らかく、静謐なモツレク

「ホスティアス」が、まるでフォーレのレクイエムのようにきこえた。

特に素晴らしいと思ったのは「ラクリモーザ」。
よくある、よよと泣き崩れるような演奏ではなく、ひっそりとした「ラクリモーザ」である。

今自分たちで練習しているモツレクは、S先生のテンポが基本的に速めなこともあり、これとはずいぶん異なる。
練習の参考にはならないが、ともかく特徴のある大変美しいモツレクだった。