naokichiオムニバス

68歳、ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

東京都交響楽団定期演奏会

7日、サントリーホールに、東京都交響楽団定期演奏会を聴きに行ってきた。
溜池山王からいつも通り抜けていく全日空ホテルに、秋篠宮紀子妃ご懐妊を伝える号外が置いてあったので、一部もらった。

オケ仲間から、ある事情でチケットを譲ってもらったものだ。

プログラムは、
  リスト    交響詩前奏曲
  バルトーク ヴィオラ協奏曲
  バルトーク 管弦楽のための協奏曲
という、ちょっとひとくせある内容。

指揮はヤン=パスカル・トルトゥリエ。この人はポール・トルトゥリエの息子なのだそうだ。
コンチェルトのソリスト、ブルーノ・パスキエという人も二代目。かつてエラートレーベルから、パスキエ・トリオという団体のレコードがいくつか出ていたのが、私の世代だと懐かしく思い出される。そのパスキエ・トリオのヴィオラ奏者、ピエール・パスキエの息子ということだ。
二代目の共演である。

都響定期演奏会にはずいぶん久しく来ていないが、プロオケにしてはだいぶ空席が目立った。いつもこんなものなのだろうか。我々のオケでこんなに入ったら大騒ぎだが(笑)。

最初の、レ・プレリュード。この曲は、オケがめいっぱい豪壮に鳴るので、聴きばえはするし、決してつまらない曲だとは思わないのだが、かと言ってそう面白い曲だとも思えない。
個人的にはそう深入りできない曲だ。

次のコンチェルト、おそらくチケットをくれたオケ仲間も、私がヴィオラだから声をかけてくれたのだろう。
しかしヴィオラ弾きのくせに申し訳ないが、この曲はあまりなじみがない(恥)。一応レコードは持ってはいるが、今日のために格別予習して行った訳でもなかったので、終始、こんな曲だったかなあという感じだった。今日の演奏は、従来演奏されてきた版と楽譜も違うとのことだが、そんな細部がわかる訳もない。
正直に白状すれば、途中、うとうとと、意識が断続的に切れながら聴いていたのだ。
意識のあった部分だけの印象で言うと、わざわざヴィオラを使ってのコンチェルトでありながら、特にヴィオラらしい、いい音を聴かせてくれる曲ではない。バルトークらしく、つかみどころのない、苦味のある音楽ではあり、その点はまあまあ楽しんだのだが・・・。大作曲家の作品に適当かつ勝手を書いてしまって申し訳ない。
アンコールとして、ヒンデミット無伴奏ソナタ(作品25-1)の最終楽章という曲が弾かれた。たぶん初めて聴く曲だが、バルトークよりもこちらの方が、ヴィオラらしい深々とした音色を味わうことができた。
しかし、コンチェルトもこのアンコールも、暗~い感じの曲だった。
ヴィオラって、暗いんだろうか(笑)。今日のお客さんはそんなイメージを持って帰った人が少なくないかもしれない。

休憩後のオケコンは大変素晴らしかった。
個人的には、コンチェルトに比べると聴き慣れていることでは比較にならないので、音楽に入って行ける度合いが全然違った。
やはり、この曲は傑作だと思う。適度にわかりやすいし、バルトークらしいテイストも勿論随所にある。
特にリズムの面白さは無類だと改めて思った。
終曲のエンディングは誠に爽快で、客席からは万雷の拍手。

オケとしてのアンコールはなかったが、また、中プロでは途中意識不明もあったが(すみません)、オケコンの素晴らしさに圧倒され、大変満足した演奏会だった。よかった。

Nさん、チケットありがとう。ホールでお土産買ったから、週末の合宿の時、渡すね。