naokichiオムニバス

68歳、ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

1月場所7日目

ひいきの力士であるとないとにかかわらず、その人らしい相撲で星をあげているのを観るのは、嬉しいものだ。

朝赤龍が久しぶりにこの人らしい相撲をとれている。このところ、右四つになる相撲が多い。本来左四つの人だと思ったが。

臥牙丸も、巨体を活かした相撲がとれている。巨体まかせの相撲に頼るのでなく、相手をよく見て、相手の動きに合わせて相撲をとろうとしているところが評価できる。今日の磋牙司戦もそうだった。

栃煌山は、上々の成績ではある。しかし、初日、デーモン閣下やくみつるさんのゲスト解説の時に指摘されていたが、毎日、どの相撲ももろ差しねらいでいく相撲というのは、却って相撲の間口を狭くしていないか。
私も以前からそう思っている。上位に行けば、そう簡単にはもろ差しにはさせてくれないわけで、この相撲で三役定着、さらに上位をめざすというのは難しくないか。
もろ差しにこだわらない相撲を考えるべきではないかと思う。

把瑠都鶴竜は、鶴竜がこの相手に突き起こしにいったのが失敗。むしろ相手の突きをかいくぐって、うまく組むことを考えるべきだっただろう。
把瑠都は、内容の悪い相撲もあったが、ともかくも全勝キープ。ちょっと乗ってきたか。

大関稀勢の里は、見るべきものがあると思う。今場所は四つになりたがっていない。そして、離れた相撲では左からのおっつけの威力が目立つ。
これは、先場所以前に増して目を引く。昇進が今のところ吉と出ている感じだ。
問題は、本人が左四つの相撲を本気で捨てて、このタイプの相撲に転じようとしているかだ。そこの覚悟が本人に堅固でないと、大関としてそこそこの成績はあげられても、横綱まで上がれるものではないと思うので。

日馬富士はどうしたことか。昨日の鶴竜戦に続いて、今場所好調とは言えない豪栄道にも敗れて2敗。
一応いい流れで右四つに組んだものの、そこからの攻めが出なかった。
豪栄道に上手を与えないいい形だったのに、右からの投げに腰に乗せられてしまった。

全勝の琴欧洲に土。離れた相撲でのこの人の不安定さが、今場所初めて出た。豊真将が下がって仕切ったことで、間合いが思うようにならなかったようだ。

琴奨菊は、格下の高安にまず無難。しかし、がちっとつかまえてがぶる相撲ではない。白星先行とは言え、4勝3敗は、まだまだつらいところだ。

白鵬は、北太樹をもろ差しからの電車道
このところの白鵬の仕切り、立ち会いは、個人的には好ましく思えない。
右腰、右足を前に出した姿勢がまず良いと思えないし、上体を起こした格好から、右手を先に突き、左を添えて立つやり方は、美しい立ち会いではない。
本人にしてみれば、これが最も自分のペースで立てる形であって、それをここに来て会得した、ということかもしれない。
確かに、この一連の動作は、相手がどうこようと、とことん白鵬のペースで仕切って立つ、というもので、それゆえに強さを発揮していることは否定できない。
しかし、最強の最上位者が、こういう自分ペースの仕切り、立ち方をするというのは、ある意味では、ずるいという印象も拭えない。
白鵬が尊敬し、過去のビデオを研究しているという、双葉山の仕切り、立ち会いとは違うもののように思えるのだが・・・。