naokichiオムニバス

68歳、ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

3月場所7日目

向正面の解説に、元北勝力の谷川親方が座った。現役時代は、私には珍しい「嫌いな力士」だった人だが、解説は驚くほどよい。
おそらく現役時代から研究熱心だったのだろう。個々の力士をよく見て知っているし、問題意識の高さを感じさせる。
声、話し方も聞きやすい。

先場所同様、平幕の取組が面白い。

豊ノ島、高安、豪風隠岐の海、翔天狼。今場所は、新しい若手よりは、既に一定の実績を持った力士が多いが、ともかく、自分の相撲を持った力士が、自分の相撲を見せてくれるのは嬉しい。

今場所、豊真将を見ていて思うのだが、この人は、結局どういう相撲をとって勝ちたいのか、わからなくなってきた。
かつての守り中心の相撲から、左右のおっつけ、はさみつけで前に出る相撲に転じてきたのはいいが、最終的に、こういう型に持ち込んで勝ちたい、こういうかっこうになれば、というのが、どうにも見えてこない。
既に若手という歳ではない。三役もいまだ1場所。
何とかもう脱皮してもらいたいものだが。

把瑠都は、まずまず上々の内容。鶴竜戦は、相手が上だったということでやむを得ないとして、この1敗で千秋楽までもちこたえていってほしいものだ。

琴奨菊琴欧洲、両琴がばたばたと敗れた。二人とも、何でああもあわてて出ていかないといけないのか。
というのは簡単で、実際に相撲をとっている側としては、そうはいかないのかもしれないが。

白鵬鶴竜が全勝をキープ。

内容的には、ここまでのところ鶴竜がやや上。

白鵬は、いい相撲と悪い相撲の差がある。本人は、受けてしのぐ相撲も強さの内、と言っているらしいが、多くのファンが白鵬に期待する相撲はそういうものではないだろう。

鶴竜の相撲も、万全の日ばかりではないものの、今日の日馬富士戦あたりを見ていると、大関の方がいい形になりながら、決して劣勢という印象を与えず、そこから結局は勝ってしまうところに、地力を感じる。
この二人の対戦に関しては、もしかすると、今後、日馬富士鶴竜に勝てないのではないか、という印象を持った。
ただ、先場所までの鶴竜は、上に勝てる一方で、下位にも星を落とし、結局10勝レベルの成績で三役を保っている。
大関をねらうなら、やはり常時11勝、12勝かそれ以上を安定してあげられないと。

昨日まで、5大関中4人が1敗でいたので、上々の場所と思っていたが、1日で3人が2敗に後退してしまった。

全勝 白鵬鶴竜
1敗 把瑠都、翔天狼

白鵬把瑠都鶴竜の3人が、星を落とさずに終盤の対戦まで進んでほしいものだ。