午前のリハーサル終了後、中学校の顧問のY先生からの求めで、参加した浦安オケの大人たちが、一人ずつ自己紹介をした。
日頃何の仕事をしているのか、また楽器歴などを話してほしい、とのことで、ファースト・ヴァイオリンから順番に立ってしゃべった。
団員の間でも知らない話はあるもので、むしろ大人たちにとって貴重な時間だったりした。
ところで、そんな中、印象に残ったことが二つ。
まず、楽器歴の話だが、例えば、中学校の部活でトランペットを始めて、今日までとぎれることなくやってきた、という人がいる一方で、一旦楽器を始めたものの、途中長いブランクがあった後に再開して、今のオケでやっている、という人が少なくなかった。
ブランクのない人、ある人。皆、異口同音に中学オケの生徒さんたちに言っていたのは、「こうして、中学の時代にオーケストラで弾ける環境はうらやましい」、「是非、楽器をこのまま長く続けてほしい」ということだった。
私も同感だった。
大学オケの先輩からの誘いがあったからだが、それがなければ、おそらく楽器からは一生遠ざかったままだっただろう、と思う。
浦安オケへの入団は、まさに人生の転機だった。それまでと生活が一変して、既に20年を超えた。
今回、一緒にステージで演奏したのは、1年生と2年生。楽器を始めて半年、1年半という生徒さんたちも少なくないはずだ。
私のように十数年ブランクを作ることはせずに、是非このままオーケストラを続けてほしいと思う。
そして、何年か後に、誰か1人でも2人でも、浦安オケに入団してくれたら、どんなに幸せなことか、と思う。
まずは、自分がそれまで元気で弾き続けていられるかが問題だが(笑)。
印象に残ったもう一つは、ヴィオラのSさんのスピーチ。
「皆さんが、今日9時にここに集合できたのも、朝ごはんを作って送り出してくれた人がいるからだと思います」、「こうして、皆さんがオーケストラで演奏できるのも、楽器を買ってくれたり、日頃色々と応援、協力してくれるお父さんとお母さんがいるからだと思います」、「今日は、家族が聴きにきてくれる人も多いと思いますが、感謝の気持ちを大切に演奏しましょう」といった趣旨の話だった。
そうだよなあ、と思った。
それは、自分について、だ。
育ててくれた両親の恩は、もちろん、大学まで出してもらったことも含めて、語りつくせないが、とりわけ私にとっては、「音楽をやらせてくれたこと」の感謝が大きい。
子供の頃、ピアノを習わせてくれたり、ギターを買ってくれたりしたことが、今日に至る自分の音楽人生の流れを作ってくれた。
今、こうしてオケで演奏できているのも、Sさんがおっしゃるように、両親の存在なしにはありえないことだ。
生徒さんたちに発せられた、Sさんの話に、改めて亡き両親の恩を思った。
先に、浦安オケへの入団を、「人生の転機」と書いた。
改めて、60年の人生を振り返ると、人生の転機と呼べるものが、私にも何度かあった。
月並みだが、大学受験と合格、それから就職。
さらに、結婚、そして、今のオケへの入団、と言ったところだろうか。
この内、浦安オケへの入団以外は、大なり小なり両親の関与がある。
両親に心配をかけ、両親から意見やアドバイスをもらって、それぞれの結果を得た。
やはり、人生そのものが、両親の存在抜きにはない、とつくづく思うのである。
お彼岸には、木更津に帰って、墓に行かなくちゃ。
※関連の過去記事
音楽「自分史」~人生を変えた電話(浦安シティオーケストラへの入団)
http://blogs.yahoo.co.jp/naokichivla/22152259.html
第22回浦安市民演奏会本番終了<4> 個人的な特別の思い
http://blogs.yahoo.co.jp/naokichivla/60654293.html
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