とうとう耳あて

数日だいぶ寒さがゆるんだと喜んでいた。
さぶいのが嫌な私なのに、｢この程度の寒さで止まるなら、まだまだ冬が続いても別に苦にはならないな｣とさえ思っていたほどだ。
しかしさすがにそう甘くはない。今日あたりはまたずいぶん寒さが戻った。

昔、現場の工事事務所勤務だった頃、今頃の時期になると、安全朝礼の時に所長が、｢これからの１ヶ月くらいが一番寒い時期になります。風邪をひかないように気をつけて冬を乗り切りましょう｣と話していた。
20年以上たつ今でも、毎年この時期にはそれを思い出す。２月の下旬になれば、少しは変わってくるだろう、と。

２年前までいた別の部署では、年明け１月から２月いっぱいくらいが、１年間で最も忙しい時期だった。土日は満足に休めず、平日も週に２回くらいは家に帰れず近くのビジネスホテルに泊まることが続いた。
それでなくても季節の寒さに気が滅入るのに加えて、仕事のハードさで、ダブルに気が重い。忙しいのは構わないが、これが春か夏だったらいいのに、と本気で思っていた。
もちろんそんな勝手なことが実現するはずもない。仕方なく、｢この忙しさを脱したら、暖かくなるのだ｣と自分を励ましながら、冬の毎日を過ごしていた。

転じて今の部署では、繁忙期と厳寒が重なることはないので、もっぱら寒さにだけ耐える日々。かつてに比べればまあ気が楽ではある。

しかし、今朝の寒さ、風の冷たさは格別であった。
ついに、今朝からヘッドホン型の耳あてを使い始めた。
コート、マフラー、手袋、マスク等々で固めてきたが、今年唯一残っていた冬装備である。
これでフル装備。

あと１ヶ月くらい我慢すれば暖かくなるのだろうか。