naokichiオムニバス

68歳、ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

ジュピター・・・!

今日の「N響アワー」は、モーツァルト特集。

池辺晋一郎さんの解説で、モーツァルトの3本柱は、「①オペラ、②ピアノ協奏曲、③交響曲」ということで、最後、「ジュピター」の演奏が放映された。

しかし「ジュピター」!
モーツァルトの作品は、すべて神業。人間業ではないと思うが、この「ジュピター」の終楽章、このフーガは!
人間がこういうものを作れたのか、とやはり思う。
3大交響曲、どれも甲乙つけがたいと思いつつ、やはりこの曲は一つ隔絶していると思う。

この終楽章を、一度でも弾けたら、もう思い残すことはない。
そんな音楽だ。

上手いオケのヴィオラの後ろの方にまじって弾けたら、というのではだめだ。
自分のオケで、パートの全員で一所懸命取り組んで、弦全体、オケ全体としても、満足のいく仕上がりまでもっていくプロセスがとれたなら・・・。きっと全身にふるえがくる思いだろう。
おそらくそれは、ドでかい編成の、例えばマーラーをやった、という満足感とは全く異質な、しかし同じくらい価値のあることの筈だと思う。

編成が小さいから、なかなかとりあげにくい曲なのだが、いつか、自分のオケの「名誉」として、「とうとう我々もここまできた」という意識で演奏できたら、ほんと、死んでもいい。そう思う。