７月場所５日目

豊真将は、今日も栃乃花相手に低くしぶとくいったが、栃乃花の前さばきが勝った。無傷の５連勝。
豊真将は、栃乃花に右差しでを返され、左上手に手がかからなかったのがまずかった。

高見盛は今日も立ち合いに右が差せず、右上手左四つの形で構わず出たが、豊ノ島の内掛けに崩された。やはり工夫が足りないと言わざるを得ない。

嘉風は立ち合いからよく突っ張って普天王にうまく入った。
高見盛同様、普天王も今一つだ。

把瑠都は安美錦を立ち合い突っ張って、すぐ引き落とし。
引く腕力が強かったことは認める他ないが、安美錦が少しもろすぎる。

安馬は、会心の相撲で北勝力に快勝。相撲の厳しさの差だ。

雅山と稀勢の里は期待の一番だったが、物足りない内容。
雅山は勝つには勝ったが、いい相撲とは言えない。稀勢の里がもろすぎる。琴欧州との相撲ではあれだけ厳しい攻めができる人が、どうして他の相手になるとそれができないのか。

その琴欧州は、旭天鵬に手こずった感あり。
右四つ互いに両まわし充分の体勢。確かに旭天鵬もこの形なら力は出るが、上背に勝る琴欧州がもっとがっちり引きつけて身動きできないようにして攻めてほしかったところだ。
引きつけられないのは、やはり膝が痛いせいか。

魁皇は白露山をよく見ながらおっつけての攻めで無難。
しかし、今場所の魁皇は、右上手をとりにいかないし、接触しても、四つに組み止めようというところがない。
それが気になる。

千代大海が垣添に不覚。
突いて出たが、垣添の苦しまぎれの引き足に、足がもつれて勝手に転んだ感じだ。
垣添としては特にいいところはなかったのだが。

白鵬は右相四つの琴光喜相手だけに、右四つにはなれた。
立ち合い左前まわしに手がかかったが、その後切られて、互いに上手がとれない体勢になった。
抵抗を許したのは、横綱をうかがう大関としては物足りないところ。
しかし、その後は落ち着いて、まず右下手をとろうとした姿勢がまずよく、それでも充分な体勢に持ち込めないと見ると、一旦四つをふりほどいて突き放し、有利な形を作ったのはさすがだ。
しかも、ここでも右下手をしっかりとり、安易に投げにいかずに前に出たのがよかった。
手こずったが、内容的には評価できる相撲だった。

栃東は、琴奨菊に、左四つの形ながら、休まず前に出て快勝。
今場所、左四つになりがちなのは気になるが、前に出ようとしている姿勢がそれを補っている。
これまでのところ、まずまず問題なし。

朝青龍は、旭鷲山相手では、余裕を持てただろう。一気の突きで一蹴。
それにしても今場所の旭鷲山は、連日、どういうふうに相手を攻めようとしているのか、まったく見えない。