11月場所４日目

玉春日は潮丸に今日も動きのいい相撲で勝ち、４連勝。

片山が右四つから北桜に上手を許さずに攻めきって初日。地味だが味のある相撲だった。

豊ノ島と栃乃花も同様に味わいのある取り口だった。豊ノ島の低さがまさった。

豊馬将は、今日も立ち合い押し込まれて少し下がったが、その後突きで反撃に出てからは非常によく、豊桜を押し出した。今日の相撲はよかった。

全勝同士の楽しみな一番、朝赤龍と把瑠都は、立ち合いから朝赤龍がいい形に食いついた。頭をつけて食い下がる体勢から、右下手出し投げで崩した。
把瑠都は両まわしがとれないまま。この人は、相手と距離をとれている時は体格の利を生かせるが、今日は朝赤龍に密着されてそうはいかなかった。
相撲の厳しさの違いが勝敗を分けた。

垣添がこの人らしい、はず押しの見本のような相撲。味のある相撲だった。一方の玉乃島はねばりがなかった。

稀勢の里は、立ち合いからよく前に出たが、露鵬の右からのつきおとしに崩れた。惜しい黒星。

雅山が、やっと今場所初めて本来の相撲で黒海を破った。立ち合いの踏み込みは今一つだったが、前に出たのがよかった。
ただ、まだ大関復帰をうかがうという内容の相撲ではない。

琴光喜と時天空は、琴光喜の踏み込みがよく、右を入れて左からおっつけて上手。相手の右下手も切って、頭までつけて絶好の体勢。最後は左からの内無双で決めた。
やや攻めが遅かったが、流れはまずまずよかった。

昨日初黒星の栃東は、今日は琴奨菊に万全。低かったし、左からのおっつけがきいた。本来の相撲。

琴欧洲が普天王に敗れて土。
普天王はまわしにこだわらず、前へ前へと出た。当たり負けた大関のはたきを誘って一方的に突き出し。
琴欧洲は、昨日までのいい相撲が帳消し。もっと前に出る相撲をとらなければ。
普天王は連日の大関戦での白星。

３戦３勝の千代大海と３戦３敗の安馬は、立ち合いの踏み込みは安馬だったが、突き合う中でまわしをとりにいく時に頭が下がりすぎ、千代大海のはたきに落ちた。今場所の安馬はどうもいいところが出せない。研究されているか。

魁皇は、今日もあっけない相撲。のぞかせた左からの肩すかしで安美錦を破った。
これで３日続けて似たような相撲となった。魁皇本来の相撲ではないが、相手の力を受け止め、相手にそれなりの圧力をかけているからこういう展開になっているとは言えるかもしれない。

朝青龍は今日は快勝。岩木山に、立ち合いから流れよく左差し右上手。
すぐ上手を引きつけてまっすぐ出た。
今日の横綱は、立ち合い頭から当たらず体勢が高かったのが気になったが、ともかく今場所一番の相撲。