naokichiオムニバス

68歳、ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

上妻宏光「生一丁!」日本橋劇場特別公演vol.Ⅲ

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日本橋公会堂(日本橋劇場)で、上妻宏光の公演を聴いた。

妻が三味線に関心があることから、昨年11月に、渋谷のオーチャードホールで、ライブを聴いた。

   ※その時の過去記事 上妻宏光 ソロ・デビュー10周年特別講演 ~伝統と革新~
       http://blogs.yahoo.co.jp/naokichivla/61814508.html

受付には、渋谷の時に共演した、三味線の弟子である志村けんからの花が。

日本橋公会堂は、こじんまりとしたホールだ。座席数は2階席も含めて600くらいだろうか。
新しい感じで、いいホールだ。
(たまたまだが、浦安オケのトランペットのT氏が、明日20日(日)にここで演奏会をされる)

前回、渋谷でのライブは、伝統的な津軽三味線のソロの演奏だけでなく、志村けん始め、多彩なゲストとのコラボレーションや、バックミュージシャンとのオリジナル曲の演奏が繰り広げられた。

それに対して、今回は、タイトルの「生一丁!」にあるように、三味線一本、無伴奏の演奏だ。
曲も、津軽三味線のトラディショナルばかり。

前回とは非常に対照的なパフォーマンスだった。

曲間のMCは、マイクを使ったが、楽器の音自体は、PAなしの生音。

前回のオーチャードでは、3階席だったので、実は、どんな顔の人なのかもわからなかったのだが、今回は近くに見えた。

三味線の音というのは、しかし、PAなしの生音でも、すごく大きく聞こえるものだ。

演奏する姿も間近に見て、前回よりも興味をそそられた。

三味線は弦が3本しかないが、非常に音域が広い。ヴァイオリンのハイポジションの高音を想起させる高い音から、チェロとまではいかないが、ヴィオラの音域までは1本で出せる。

三味線は、右手の撥で音を出すものだと思っていたが、左手の指ではじいて音を出す場面が多いことも知った。
ヴァイオリン属の楽器でも、たまに左手の指で弦をひっかいて音を出すことがあるが、三味線の場合には、右手の撥と半々という印象だ。
津軽三味線の場合かもしれないが。

右手で出す音と左手で出す音の音色がずいぶん違うのも興味深い。

曲間にMCが入ったが、三味線の演奏についても色々話してくれた。

チューニングは、固定のものではないらしい。その日の会場の状況や湿度などによって、高め、低めに設定するそうだ。
aの音に固定で、440なのか442なのか、というような範囲ではなく、もっと大きく変化させるようだ。

撥を持ち替えて、撥によって音がどう変わるかを聞かせてくれた。

同様に、駒を替えると音がどう変わるかも実演。
ヴァイオリン属の楽器だと、駒をはずしたり交換したりするのは大変だが、三味線の場合は、駒は簡単にはずして交換できるようだった。

途中休憩をはさんだ二部構成で進行。

アンコールとなって、まず、この日のために募集された津軽三味線の愛好家、7人との共演で、「津軽じょんがら節」が演奏された。

応募者はテープなどに自分の演奏を収録して提出、その審査を経て選ばれた人たちだ。
男性5人、女性2人。

津軽三味線も流派が色々あり、合わせるのが大変なのだそうだ。
リハーサルは2回だけでの本番ということだった。

全員での演奏の後、途中で、順番に一人ずつソロがあったが、皆さん見事なものだった。

最後に、今日唯一のオリジナル曲、「紙の舞」が演奏された。

終演後、握手会が行われ、場内でグッズを買った妻が握手会の参加チケットをもらってきたので、並んだ。

握手会。

確か今から30年前に、銀座山野楽器で石川ひとみの握手会があって、参加したけど(「まちぶせ」が売れた時ね)、それ以来かな。

上妻宏光は、近くアメリカにツアーで出かけるそうだ。

それから、渋谷でのライブの模様が、明日20日、13:00から、NHKのBs2で放映されるとのこと(今年元日の夜に放映されたが、その再放送)。

   セットリスト

   第1部

      津軽タント節
      津軽おはら節<旧>
      津軽おはら節<新>
      津軽あいや節<半音>
      津軽あいや節
      津軽よされ節

         休憩

   第2部

      津軽甚句
      りんご節
      津軽音頭
      津軽願人節
      津軽じょんがら節

   アンコール

      津軽じょんがら節 ※津軽三味線愛好家との共演
      紙の舞