naokichiオムニバス

68歳、ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

「準備2週間の本番」終了

昨22日(日)、「がんばろう浦安! みんなで音楽を楽しもう! コンサート」の本番が、おかげさまで盛況裏に終了した。

5月8日(日)、15日(日)、21日(土)と、3回の練習、準備2週間での本番。
前例のない本番だったが、満足感が残った。

10:00から、最後のリハーサル。

まず、第2部の、「アルルの女」、そしてベト7。

それにしても、ベト7の1楽章のリズムは、本当に難しい。
パターンは「第九」の2楽章と同じだから、要するに3拍子のリズム。
3拍子が2つの8分の6だが、これが2拍子2つになりがちだ。
つまり、「タンタタン」の、後の方の「タン」が、裏拍みたいになってしまう。
本番では気をつけよう、と思った。

第1部の曲を曲順に。ソリストの先生方も全員揃われた。

そしてアンコール曲。

開場40分前、開演70分前のリハーサル終了。

急ぎ、着替えと昼食。

●がんばろう浦安! みんなで音楽を楽しもう! コンサート

日 時 2011年5月22日(日) 13:00開場 13:30開演

場 所 浦安市文化会館大ホール

指 揮 矢澤定明

ソプラノ 福井優子、大木美枝、川端宏枝
メゾソプラノ 立川かずさ
テノール 大久保憲
バリトン 須藤慎吾、細岡雅哉

管弦楽 浦安シティオーケストラ

曲 目 第1部
       レハール 喜歌劇「メリーウィドウ」より
            イントロダクション 全員
            ヴィリアの歌 福井先生
            デュエット 福井先生、須藤先生
       ビゼー 歌劇「カルメン」より
            ハバネラ 立川先生
            闘牛士の歌 須藤先生
       ヴェルディ 歌劇「椿姫」より
            プロヴァンスの海と陸 細岡先生
       プッチーニ 歌劇「トゥーランドット」より
            誰も寝てはならぬ 大久保先生
       プッチーニ 歌劇「ボエーム」より
            ムゼッタのワルツ 川端先生、細岡先生、福井先生、大久保先生

      第2部
        ビゼー 「アルルの女」第1組曲より「カリヨン」
        ビゼー 「アルルの女」第2組曲
        ベートーヴェン 交響曲第7番より第1楽章、第4楽章

      アンコール
        エルガー 「エニグマ変奏曲」より「ニムロッド」
        文部省唱歌 故郷

急遽決まったこの演奏会。
集客のための告知は、団のサイトに載せたのと、チラシを作って、公民館等の施設に置いた程度。ふだんのような集客活動をする余裕はなかった。

いったい、何人くらい入るものか。
団員の家族や友人知人は来るだろうが、どうだろう。
個人的には、100人くらいかなと想像した。

しかし、昨日のGP、そして午前のリハーサルと、ソリストの先生方の歌を聴きながら、こんなすばらしい歌なのに、僅かなお客さましか入らないだろうから、もったいないなあ、と思っていた。

気になったので、急ぎ昼食を済ませてから、ホールの受付のところまで行ってみた。

そうしたら。

ふだんの定期演奏会と同じように、開場を待つお客さまの行列ができている!

間もなく開場。

つい立ち去りがたく、受付の脇に立って、入場されるお客さまに「ありがとうございます」と頭を下げた。

そこに指揮の矢澤先生も来られ、お客さまを出迎えられていた。
でも、リハーサルの時と同じポロシャツ姿だったので、お客さまには、この人誰? って思われたかもしれない(笑)。

その後、舞台袖に移動して、客席をのぞいてみた。

えー、結構入ってるじゃないの。ふだんの定期演奏会ほどではないにせよ、予想していた100人なんてもんじゃあない。

この人たち、どこでこの演奏会のことを知って、集まってきて下さったんだろう。

ちょっと感激してしまった。

そんな気分のまま、開演のベルが鳴り、ステージへ。

ちょっと浮いた気分だったから、失敗したのは・・・。

老眼鏡を忘れた!(爆)

始終眼鏡をかけてはいないので、リハーサルが終わったところではずしていたのだ。

しかし、今さら袖には戻れない。まあ、本番の明かりなので、練習の時よりは見える。何とか乗り切るしかない。

その動揺もあったので、ミュートのつけはずしをうっかりしたり。

まあ、色々ありました。

第1部、冒頭の「メリーウィドウ」のイントロダクションは、ソリスト全員が登場し、「がんばろう浦安」という歌詞をメロディに載せて歌った。
以後、第1部は矢澤先生のMCで進行。

色々あったけど、おととしの市民演奏会以来のオペラは、初めての曲を3つ含みながらも、やっぱり楽しかった。

眼鏡なしで何とか楽譜も見きったし(休憩時、まっさきに眼鏡をかけました)。

そして、第2部。

ベト7は、やっぱりきつかった。どうしても力が入ってしまって、うまく弾けない。

でも、もう始まったんだから、最後まで弾くしかない。

ラソンランナーが、走り出したらゴールまで走り続けるしかない、というのはこんな感じかな、と思いながら弾いた。

個人的には、もっとちゃんと弾かねばならなかった、という不満足が残ったが、まあ、短期間のにわか仕立てだから、仕方がないか。

例の、4楽章のトラウマは。

今回は、落ち着いてしっかり弾けました! 落ちませんでした!

これだけでもよしとしよう。

   ※トラウマの件 「本番を前に、思い出したくないこと二つ」
       http://blogs.yahoo.co.jp/naokichivla/62257275.html

アンコールは、エルガーの「エニグマ変奏曲」から「ニムロッド」。

そして最後に、ソリストが全員再登場し、客席と一緒に「故郷」を歌った(歌詞のメモを入場時にお渡しした)。

終演。

お帰りになるお客さまを、指揮者、ソリスト、団員が列を作ってお見送りした。

「よかったですよ」と言って下さる方もおられた。

こみあげてくるものがあった。

あの震災後、本番中止の決定。
いつ練習が再開されるかわからずに過ごした、空白の期間。
せめて音を出したい、と、内輪の仲間内で市川に集まって、アンサンブルをして、気持ちをつないだ、あの日々。

過ぎてしまえば、僅か2ヶ月のことだったが、それはあくまで結果。

先が見えなかった、あの時期のことを思い出しつつ、本番中も、ステージから客席を見て、何とも言えぬ思いだった。

お帰りになるお客さまを見送りながら、ただただ感謝の気持ちだけだった。ただただ頭を下げるだけだった。

来聴の知人から声をかけられた時は、感謝の言葉を返そうとしたが、声が詰まった。

先に、盛況裏に、と書いた。
後刻の報告では、400人以上の入場者だったそうだ。私の想像をはるかに超えていた。

外は、本番中に雨になった。
風も強い。

そんな中を、打ち上げへ。

今回、急な本番の設定で、ヴィオラの団員は私しか乗らなかった。
しかし、急遽のお願いであるにもかかわらず、6人のエキストラの方に力をお借りした。
エキストラ率85.7%(笑)。

エキストラの皆さん、本当にありがとうございました。

そのエキストラ、全員が打ち上げに参加して下さった。これも嬉しいことだった。

ヴィオラだけでかたまって座り、あれこれ歓談することができた。

散会後、最後の課題。

「お家に帰るまでが本番です」。

本番、打ち上げ後の階段転落事故から丸1年。

昨秋の定期演奏会の打ち上げの際は、妻が車で強制回収(笑)に来た。

今回は、「必ずタクシーで帰ってきなさい」と、お金を持たされたので、そうしました(爆)。

上記引用記事での、思い出したくないこと二つは、無事クリア。

ベト7では落ちなかったし、階段からも落ちなかったし(笑)。

皆さん、お疲れさまでした。

※本番往復に聴いた音楽

    ワーグナー 「ラインの黄金」(全曲盤)
       カラヤンベルリン・フィル
    モーツァルト 「フィガロの結婚」(全曲盤)
       E.クライバーウィーン・フィル
    エルガー ニムロッド
       ボールト=ロンドン響