5月場所13日目終了。
稀勢の里には常に点が辛い私から見て、今場所の稀勢の里は、別に相撲が変わったとか進歩したとかいうことはなく、ことさら感心する部分はないものの、思い切りのよさ、力強さは感じていた。
ともすれば気合いが空回りすることが多い力士だが、今場所についてはそれがなく、気力が充実しているという境地にあるかな、と見ていた。
ともすれば気合いが空回りすることが多い力士だが、今場所についてはそれがなく、気力が充実しているという境地にあるかな、と見ていた。
一般の相撲ファンからすると、絶えて久しい日本人力士の優勝を待望する中、特にそれが、久々の日本人横綱を嘱望される稀勢の里(くどいが、個人的にはそんなふうには思ってないけどね)であれば、これは願ったりかなったりだ。
NHKも、早々とテンションが上がっているのを観ながら、終盤戦に入ったばかりでまだ早いんじゃないの? と思っていたのだが、結果、この連敗。
依然トップにはいるものの、盛り上がりは一気にしぼんだ感がある。
大関昇進にもたついたことからも思うが、この人って、結構あれこれ意識してしまって固くなるタイプなんだろうね。
白鵬などの横綱をひきあいに出さずとも、今の同僚大関で優勝経験のある、日馬富士、把瑠都、琴欧洲が、好調をキープしたまま優勝につなげていることを考えると、稀勢の里という力士には、まだ本当の意味での強さが備わっていない、ということなのか。
残り2日の対戦相手である、日馬富士と把瑠都に対して、合い口が悪いのも不安材料だ。両大関とも勢いがある状況とは言えないが、さりとて稀勢の里が五分以上にとれるとも思えない。
3敗を維持して最後までいけるかどうか。
3敗を維持して最後までいけるかどうか。
乱れた相撲で下位力士に3連敗した状況では、6日続く大関戦は非常に厳しいと思っていたのだが。
開き直った、ということだろうか、勝つだけでなくそれも一方的な内容であるところに、驚きを感じもするし、こうなると4敗もしてしまったことがいかにももったいなかったとも悔やまれる。
優勝ラインが4敗まで落ちれば、これも決定戦、場合によっては3人以上での決定戦が濃厚だが、そこまでいけば、「終わってみれば白鵬」も考えられる。
おそらく一度はあきらめただろう連続優勝のチャンスに、気力は充実するのではないか。
とにかく、終盤にきての白鵬の相撲には、3連敗当時とは全然違う気力を感じる。
おそらく一度はあきらめただろう連続優勝のチャンスに、気力は充実するのではないか。
とにかく、終盤にきての白鵬の相撲には、3連敗当時とは全然違う気力を感じる。
あと一つ言っておきたいのは、他の大関。
琴奨菊は、傷めた膝の状況が悪いようなので言わない。
しかし、把瑠都!
12日目、目の前で稀勢の里が負け、直接対戦を残す中、自力で並べるチャンスがめぐってきたというのに、琴欧洲に相撲にならず、さらに13日目は日馬富士にも内容のない相撲で連敗。
何をやっているのだお前は、と言いたい。
何をやっているのだお前は、と言いたい。
こうなったら、と気持ちを充実させて持ち直してきた白鵬と好対照だ。