今日、外出して帰社する途中で気がついたが、日本橋のＤＩＣビルが近く解体されるようで、足場が組まれ始めていた。
中央通りにあるこのビル、大日本インキの本社が入っていて、以前は｢ディックビル｣と呼ばれていた。
会社に入ったばかりの頃、経理部の財務課というところに所属していて、このビルには月１回、手形の集金に通ったものだった。
手形の支払窓口は、財務部というところだったが、自分の会社が財務｢課｣なのに対して、こちらは財務｢部｣。大きい会社は違うなあ、と思ったのをおぼえている。
また、このビルには、三井銀行の日本橋通町支店が最近まで入っていて、ＡＴＭによく通ったものだった。１階のＡＴＭコーナーは混んでいることが多かったが、実は２階にある店舗フロアにもＡＴＭがあり、そっちに行けばたいてい待たずにすんだものだった。
また、地下には飲食店もあって、たまに行ってみることもあった。
そんなこんなで、私にとっては、三十数年来の思い出があるビルだったのだ。
今日、通りの向かい側を歩いていて、ふと見たら、シャッターが降りているのが見えたので、思わず通りを渡って近くまで行って、解体工事のお知らせ看板を見たのだった。
昨今、日本橋や京橋は再開発事業が盛んで、古いビルが次々に解体されては大きなビルに建て替えられている。
とうとう、ディックビルも再開発にかかるのか・・・。
足場や工事用の外壁に覆われる前に気がついて、現在の姿を写真におさめることができてよかった。
