naokichiオムニバス

68歳、ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

南三陸復興支援ボランティア<5>~南三陸の海・・・

会場のホテルは、海に面して建っている。

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目の前にひろがる穏やかな海を眺めながら、あの日、この海が、まったく違う様相でこの町に襲いかかったのだ、と思った。

先刻、移動中に見た、防災庁舎や周囲の惨状。

あの時、ここでは、2年以上経った今になって初めて来た私には、想像もできないようなことが起きたのだ。

本当に、思い出したくない色々なことがあったんだろう。そして、誰もが語り尽くせない色々な思いをしてきたんだろう。

心身の傷。よそ者の私には、ここで起きたことの全容はまったくわからない。

しかし、ともかくも命を落とさずに済んだ老人会の皆さんが、今日はこうして元気に、本当に楽しそうにカラオケに興じることができている。

そのことだけをとらえて物を言っていいのかわからない。でも、お元気でよかったですね、と言いたかった。

予定の時間はあっという間に過ぎ、会はお開き。

参加の皆さんにまたバスに分乗していただき、各地区へお送りした。

それぞれのバスには、地域の社会福祉協議会の方が同行されていた。

私も、車中、その女性の方と少しお話をした。

これだけの人数が集まったのは、南三陸町では、震災以後初めてなのだそうだ。

震災の折、犠牲者を出した家と、そうでない家との間には、溝のようなものがあったが、今日は仮設住宅からも参加したし、このイベントを通じて、その溝がなくなったと思う、とおっしゃっていた。

少しでもお役に立てたのなら、何よりだと思った。