例えば、半年先のオケの本番の予定のように、遠い先と思っていることも、いつか必ずその日がやってくる。
時間は止まらない。
そして、時間は止められない。
つまり、歳をとるのは止められない。
私は、現在62歳だが、「いつかは自分も死ぬ」ということを、時々意識するようになった。
来年は63になる。さらに1年経てば64になる。
時間は止められない。
歳を重ねることは止められない。
半月後には、小田(和正)さんが70歳の誕生日を迎える。
「小田さんも70か。いつまで元気で歌ってくれるんだろう」と思うが、8歳しか違わない自分も、追いかけるように歳を重ねているわけで、遠からず自分自身が70になるんだなあ、と思わないわけにはいかない。
時間は止められない。
これまで、もう50代になったか、とか、55になったか、と思いながらも、まだまだ年寄りに比べれば若いさ、とも思いながら過ごしてきた。還暦を迎えた時も同様だった。
とは言いながらも、いずれは自分も70になるし、生きていれば80にもなるんだ、と思うような年頃になってしまったなあ、とつくづく思う。
これまでの人生で、年齢を重ねることが一番ショックだった、「歳をとったなあ」と思ったのは、24歳から25歳になった時だった。
四捨五入して30歳(今で言うアラサー)という感覚がインパクトだったと記憶する。
また、当時は、結婚は30前にするものという感覚を持っていたので、残り期間が短くなってしまった、という感じもあったかもしれない。
これに比べると、50代になった時も、還暦の時も、そこまでのインパクトはなかった。
でも、今予想するところでは、70歳になった時は、やっぱり相当考えるものがあるんだろうな、と思う。
時間は止められない。
それにしても、「自分が死ぬ」って、どういうことなんだろう。その時、どうなるんだろう。こればかりは、誰に聞いても教えてもらえない問題だ。わからない。