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69歳、公務員、ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

市川友佳子ヴァイオリン&ヴィオラ・リサイタル

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25日(木)、東京文化会館小ホールで行われた、市川友佳子さんのリサイタルを聴いた。

市川友佳子さんは、浦安市出身の演奏家で、出会いは浦安オケ。2015年6月の定期演奏会に、ソリストとしてお招きした。彼女の勝負曲だというメンデルスゾーンのヴァイオリン・コンチェルトを共演した。

これを機に、エキストラとして何度かヴァイオリンのお手伝いをいただくことがあったが、その後、ヴィオラでも、一度だけ手伝いをお願いした。東京藝術大学卒のプロに恐れ多いことだったが、我々アマチュアと気さくにおつきあい下さった。

また、妹さんの加藤小百合さんとも、昨年6月の定期演奏会で、ブルッフの1番のヴァイオリン・コンチェルトを演奏している。

市川さんの演奏会を聴くのは、2016年12月、ヤマハ銀座コンサートサロン以来、2回目。

その他、12日(金)に、浦安音楽ホールのバックステージツアーで、市川さん、加藤さんのデュオを何曲か聴く機会があった。

上野駅の公園口、文化会館に入る手前に、こんなポスターが。

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開場とともに入場。ここの小ホールは久しぶりだ。

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全自由席。C列27番に座った。奏者の左手が譜面台に隠れて見えない場面が多かった。もう少し後ろの席に座ればよかった。

●市川友佳子 ヴァイオリン&ヴィオラ・リサイタル

日 時 2018年1月27日(木) 18:30開場 19:00開演
会 場 東京文化会館小ホール
ヴァイオリン&ヴィオラ 市川 友佳子
ピアノ 御法川 恵里奈
曲 目 ミヨー 4つの顔より
     ベンジャミン ラヴェルの墓 ヴァルス・カプリス
     クラーク ヴィオラソナタ
     ヴォーン=ウィリアムズ あげひばり
     フランク ヴァイオリン・ソナタイ長調
     [アンコール] アイルランド民謡 ロンドンデリーの歌

前半がヴィオラ、後半がヴァイオリンというプログラム。

加藤さんが譜めくりを担当された。

ミヨーという作曲家は、日頃あまり聴かない。複調音楽を書いた人だったっけ。

「4つの顔」から3曲が演奏されたが、私には調性をほとんど聴くことができなかった。

「フランス」という感じの音楽だと何となく感じた。

次のベンジャミンは、オーストラリアの作曲家だが、ラヴェルへのオマージュであるこの作品には、フランスのテイストを感じた。

急、緩、急交互に組み立てられたこの作品、いい曲だと思った。

ところで、ミヨーもこのベンジャミンもそうだが、ヴィオラという楽器の音域を広く使っている。

こういう音楽を聴くと、日頃自分がオケで弾いている曲が、ずいぶん限定された音域を使っているんだな、と思う。
(今取り組んでいるラフ2は例外だが)

前半最後のクラークのソナタは、前回、ヤマハでの演奏会の時にも演奏された。

イギリスの作曲家だが、これもフランス的なテイストがある。時にフランクのような、時にドビュッシーのような。

後半は、ヴァイオリン。

今回のプログラムで、私が何と言っても楽しみしていたのは、ヴォーン=ウィリアムズの「あげひばり」だった。

学生時代から、40年余り偏愛してきたこの曲については、このブログでも何回か書いてきた。

いまだ実演にふれたことがない「あげひばり」を、ピアノとのデュオという形ではあるが、初めて聴けたことは幸せだった。

前半のヴィオラとは異なる、市川さんの清冽なヴァイオリンの音色が、まさにこの曲にぴったりで、心に染み入った。

途中何カ所かで、長く延ばした音を切る時の「当たり」が、このデリケートな音楽には少し強く感じられた。

それにしても、何と懐かしさをたたえた音楽だろう。

曲尾、ヴァイオリンのソロが、タイトル通り、高く高く空に舞い上がって消えていく時間が、とても名残惜しかった。

いつか、市川さんのソロで、オリジナルのオケ版を聴く機会があるだろうか。

いっそ、浦安オケで?!

(「モーストリー・クラシック」の最新号で、興味深い記事を読んだ。イギリスのクラシック音楽専門ラジオ局、Classic FMが行っている人気曲ランキングで、ほぼ毎年1位を獲得しているのが、「あげひばり」なのだそうだ。あのエルガーの最上位「エニグマ変奏曲」は、過去の総合順位では4位、チェロ・コンチェルトも11位だという)

最後は、フランクのソナタ

これも個人的には、学生時代に、フランチェスカッティ=カサドシュのモノーラル盤で親しんで以来の好きなヴァイオリン・ソナタだ。

ヴァイオリン、ピアノとも、力演だった。

音楽に没入し、曲想と共に変わりゆく市川さんの表情が印象に残った。

しかし、いい曲だなあ。

アンコールには、「ロンドンデリーの歌」がしっとりと演奏された。

市川さん、御法川さん、長年の盟友である2人は、このアンコールを演奏し終えて、この日初めて見せるはじけた笑顔を交わしながらステージを下がって行った。

素敵な演奏会だった。

ヴィオラ弾きの私だが、後半の方が楽しめたのは、曲へのなじみの違いだろう。

ドレスも後半の方がよかったな(笑)。

※過去の関連記事
    市川友佳子&御法川恵里奈演奏会
       https://blogs.yahoo.co.jp/naokichivla/65580505.html
    浦安音楽ホールバックステージツアー
       https://blogs.yahoo.co.jp/naokichivla/65960697.html
    偏愛 ヴォーン=ウィリアムズ「あげひばり」
       https://blogs.yahoo.co.jp/naokichivla/40154675.html
    キム・ヨナ選手と「あげひばり」
       https://blogs.yahoo.co.jp/naokichivla/43670038.html