昨年の2月の浦安市民演奏会で初めてモツレクをやった。来月本番の市民演奏会で2回目となる。
前書いたように、モツレクという曲は好きにはなれないが、こうして演奏するからにはと、いくつかの音源を買い集めて聴いてはいる。
この曲には色々版があるので、その違いも参考になればということで、実際演奏するジュスマイヤー版の他、バイヤー版、モーンダー版、レヴィン版、ランドン版、あと珍しい弦楽四重奏版というのも聴いてみた。
最近、新しく知ったドルース版というのを買ってきた。
ロジャー・ノリントンの指揮である。
これまで聴いた中で、ジュスマイヤー版との違いが大きいと感じた点では、リリング指揮のレヴィン版だったが、今回のドルース版はもっと大きいように思った。
ラクリモーザの後半とベネディクトゥスが特に違っている。
なかなか聴いていて面白かった。
特にベネディクトゥスなのだが、聴き慣れた版に比べると、ずいぶんと愉悦的で、あたかもオペラのような感じである。
実は、今回の我々の演奏会を指揮されるS先生が、練習の中で、(ジュスマイヤー版の)ベネディクトゥスについて、「フィガロの結婚」のフィナーレのイメージがあると話され、我々オケのメンバーに、「フィガロ」を一度見て(聴いて)みるように、と言われたことがあるのだ。
以後も、練習でこの章をやる時には、途中で「フィガロ、フィガロ!」と叫ばれることがある。
S先生は、このドルース版にはどんな感想を持たれるだろう。
そんなことを思いながら聴いた。