2015年に発生した、一橋大学のアウティング事件(男子学生が、自己の性的嗜好を開示されたことから学内で飛び降り自殺した事件)に関する動画を観た。
それぞれにとっての一橋アウティング事件2020/一橋アウティング事件
被害者追悼特別企画
5年前、報道で知った時、今の社会感覚からすれば、あってはならないことであり、自分が卒業した大学で、このような事件が起きたことに驚いた。
しかし、よく考えるとそれは大変表層的な反応だったと思う。
自分の在学中を思い出してみると、学生間では、均質性、同質性を重視し、今思えば些細なことであっても、異質なものを排除する思考回路があった。反省するところも多い。
しかも当時、私にはセクシャルマイノリティに関する意識も知識もなかった。そんな学生だった自分には、この事件を、今現在の自己の見識を当てはめて、残念だと思ったり、驚いたりすることは、本来できないのだと思い直した。
また、自分自身のことはさておいて、大学という環境には、時代も社会も変わってきているものの、まだどこか閉鎖空間的な要素が残っているのかもしれない。
現在、企業を始めとする様々な組織では、人材の多様性が重視されるようになっており、私自身もできるだけそのことは勉強もし、意識するようにしている。
今、大学にいる学生の皆さんには、この動画で主に語られているセクシャルマイノリティの問題に限らず、ダイバーシティやジェンダーなどについて広く学び、社会に巣立ってほしいと思う。