naokichiオムニバス

68歳、ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

1月場所7日目

全勝の玉春日は、過去9勝16敗と分がよくない土佐ノ海との対戦。
互いにいい当たりから、いい押し合いとなったが、玉春日下がらず、機を見てのはたきで決めた。
今場所に関しては、対戦成績は関係なかったようだ。

これも好調の玉乃島は、相四つの十文字とすぐ左四つになったが、右からはさみつけ気味におっつけて、休まず前に出た。6勝1敗。

豊ノ島嘉風と突き合いになったが、まわしにこだわらず体格の利を生かしてまっすぐもっていった。豊ノ島も6勝1敗。

高見盛が最高の相撲。立ち合いすぐに栃乃洋にもろ差し。いっぺんに寄って決めた。
やはり今場所は強さを感じる。

豊真将は、今日も守りに強い長所を生かした相撲。
黒海の突きをもちこたえて左四つに持ち込んだ。黒海は、組まれてからも左からの投げなど思い切った攻めでゆさぶったが、豊真将はこれをしのいで、最後は右上手投げ。
いい攻防だった。

琴奨菊安美錦の一番もいい相撲。
立ち合いから安美錦が左を差して攻め込んだが、左四つになっただけに、琴奨菊も東土俵で残して体を入れ替えた。
ここからは琴奨菊が反撃。この人の武器であるがぶりが生きた。

稀勢の里露鵬に快勝。
立ち合い露鵬が左から張っていったが、稀勢の里の圧力にすぐ引いてしまった。稀勢の里はつけいって前に出ながら左四つ。正面に寄った。
昨日は千代大海戦で引いてしまって勝ちを逃した稀勢の里だが、今日は相手の引きに乗じての白星。
やはり引き技がいかにいけないかということだ。

琴欧洲は今日もまずまずの相撲。
出島に立ち合い張って出ながら左に動き、上から左上手をとった。
出島は左も入れてもろ差しとなったが、琴欧洲は外四つもかまわず寄って出て、最後は土俵際で右からの上手投げ。
身長差を生かした相撲とは言えるが、立ち合い張った後とはいえ、左に動いたのはよくない。
この人にはもっとがちっとした立ち合いを望みたい。

少し持ち直してきたかに見えた白鵬が、時天空に完敗して3敗。
今日は立ち合い得意右を差せたものの、時天空に先に上手をとられ、手首をつかまれてしまい、白鵬はまわしがとれない。さらに時天空に右下手もとられた。
時天空は休むことなく投げで崩して白鵬の後ろにまわった。白鵬としては絶体絶命の体勢。
何とかそこから向き直ったのはよかったのだが、反撃に転ずるまでにはいかず、時天空の寄りに屈した。
時天空は、終始休まずにとったのがよかった。
それにしても白鵬。何がよくないと言って、ともかく自分の形にもっていけない。動きが悪い。
立ち合い得意の右を差しながらこういう相撲になってしまうとなると、重症だ。

千代大海は、過去21勝3敗と圧倒している旭天鵬を細かい突きで押し込もうとしたが、旭天鵬が懐の深さを生かしてうまく距離をとりながらはたくと、千代大海は足がついていかず、前に落ちた。

魁皇琴光喜に、立ち合い右上手に手がかかったものの、切られた。
魁皇は右からおっつけて攻め、琴光喜は右も入れてのもろ差しをねらう。
琴光喜は途中からもろ差しをあきらめて左四つ。魁皇に両まわしを与えず、自分は上手をとって頭をつける体勢となったが、魁皇はこれをふりほどき、突きにきりかえて青房下に押し出した。
魁皇の気力が感じられるいい相撲だった。

栃東は、重い雅山にあるいは立ち合い変化もあるかと思ったが、まともに当たった。
雅山は今日も突きはしたが離れきれない。
流れで今日も左四つになってしまったが、以後は栃東に、ともかく前に出ようという気迫が感じられた。休まずに前へ前へと押し込んで、自分より重い雅山を圧倒した。
膝の調子が少しよくなってきたか。
ともかく、栃東の気力、気迫が素晴らしかった。

楽しみな結び、朝青龍安馬は、実にみごたえのある攻防となった。
安馬は、横綱に入られることを徹底して嫌い、低い体勢からの前さばきでチャンスをねらった。
しかし、横綱ももちろん動き負けない。最後は安馬の右腕をとってのとったりで切って捨てた。
安馬もよく相手を見て動いたが、最後はスピードの差が出た。勝敗は致し方ないが、銭のとれる相撲だった。


混戦とはいえ、現時点で見ると、玉春日を始めとする平幕力士たちがこのままいくとは思えないので、星一つか二つは割り引いていい(ただ、あまりに平幕力士が多いので、上に当てきれないと、誰か走ってしまうことも考えられるが)。
2敗にいる三役力士4人にしても、相撲ぶりを見ているとこのままいけると思える人がいない。いればそもそも7日目を終わって2敗もしていないはずだから当然だが。
結局、地力、実績、今場所の相撲内容からは、朝青龍が実質的にはトップにいると考えていい。星二つくらいの差をつけている状況と言えるのではないか。
それではまたまたつまらないのだが・・・。