naokichiオムニバス

68歳、ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

1月場所14日目~朝青龍熱戦を制して25回目の優勝を決める

白馬豊真将は、豊真将が今日はよく前に出て攻めきった。今日の豊真将は、まわしにこだわらずに、前へ前へと出た。勝ち越し。

北太樹高見盛は、激しい動きから、北太樹が上手出し投げで勝ち、高見盛は負け越し。高見盛という人は、攻防の中で自分有利のいい形ができた瞬間があっても、そこから自分の流れに持ち込むことがなかなかできない。大勝ちできないのはそこに原因があると思う。
それから、相撲そのものとは直接関係ないことかもしれないが、北太樹は、仕切っている時に、どこかふてくされた態度に見えてしまう。本人としてはそんな気持ちはないのだろうが。

猛虎浪栃煌山は、栃煌山が二本差して出るところ、猛虎浪が右から首投げ。栃煌山が落ちるのが早いように見えた。猛虎浪に軍配があがるのは妥当な相撲だったが、物言い。協議の結果は軍配通り。昨日勝ち越し、2ケタをねらうと言っていた栃煌山は6敗目。自分の相撲には何が足りないか、よく考えて答えをみつけてほしい。

豊響玉鷲は、期待通りのいい相撲。立ち合い豊響が踏み込み勝ったが、以後は激しい攻防。光ったのは、そこから互いに絶対に引かなかったこと。見ごたえのある攻め合いとなった。
前半は、玉鷲が押し込んだが、豊響は向正面で実によくしのぎ、反撃に転じて黒房下へ押し出した。
本当に値打ちのある相撲だった。二人とも敢闘賞候補にしていい。

若の里豪栄道'''は、立ち合い豪栄道がすぱっともろ差し、一気に正面に寄った。豪栄道には珍しい、まるで栃煌山のような相撲だった。こういう相撲がいつもとれれば、もっと星があがるのだろうが、踏みとどまっての7勝7敗。

雅山朝赤龍は、朝赤龍雅山の突きをしのいでよく攻めたが、最後はちょっと根負け。攻めて出るところを雅山にいなされてしまった。復調の気配が見えた朝赤龍だったが、残念な負け越し。

嘉風が突くところ、豊ノ島が逆に突き返し、押し込んでおいてのはたきで勝ち越し。

琴奨菊は、旭天鵬に右四つに組み負け、しかも旭天鵬は上手充分。旭天鵬は青房下へがぶり寄り。琴奨菊としては、万事逆にならないといけなかった相撲。旭天鵬は勝ち越し。琴奨菊は負け越し。今場所の琴奨菊は、本当に見るべきところがなかった。

安美錦は、立ち合い低く当たって、頭を下げて押し込んでおいて右から突き落とすと、鶴竜にしてはもろく落ちた。安美錦は2ケタ、鶴竜は負け越し。今場所の鶴竜は、いい相撲も多かったのに、残念と言うしかない。

把瑠都垣添は、激しい動きとなったが、把瑠都は相手をつかまえきれず、つかんだ右上手まわしからひねるように大逆手。珍しい決まり手だ。NHK実況の刈屋アナは、しきりと波離間投げと連呼していたが、波離間投げとは違うだろう。
それにしても、把瑠都の内容は悪い。勝負には勝ったが、相撲は終始垣添のペース。右上手を持っていたから何とか勝てたが、いいところはまったくなかった。なりふりかまわぬ勝ちというところだ。

魁皇稀勢の里は、立ち合い左差し、互いに右上手がとれなかったが、上手をとったのはほぼ同時、魁皇の方がやや速かった。最後は魁皇が右からの上手投げでしとめた。
稀勢の里は、この一番に関しては、充分力が出る形だったものの、それは魁皇も同様で、両者五分の体勢から、魁皇に軍配があがったのは、やはり気持ちの差ということだろう。上手が一枚ながら、腰の乗せて思いきって勝負にいった大関と、そこまでのがむしゃらさがなかった稀勢の里の違いだ。
幕内通算勝利新記録の場所に勝ち越しは、ご同慶というところだ。よく勝ち越した。一方の稀勢の里は、またも2ケタならず。メディアは、もう稀勢の里大関候補と言うのは、当分やめたらどうか。何故そこまで肩入れするのか、どうしてもわからない。今場所序盤5連勝の相撲は確かによかった。それは私も認めるが、続かなかったこの結果をどう見るのか、ということだ。

白鵬琴欧洲は、白鵬の昨日の相撲を観ていると、今日も負けるのではないか、とさえ思ってしまう中、負けこそしなかったが、内容的には今一つだった。
立ち合い右四つ、白鵬は上手をとったが、これが伸びた。以後も、白鵬としては充分な攻めでなく、上手がとれない琴欧洲に寄られる場面もあった。場所前に言っていた内掛けを出したりしたが、これも余計。終始何か煮え切らない相撲から、最後は左からの上手投げでねじふせたものの、首をかしげる相撲だった。

結び朝青龍日馬富士は、日馬富士の相撲内容からすると、充分期待が持てる状況。日馬富士が勝てば、明日の横綱対戦次第で優勝争いもまだわからない。
熱戦となった。立ち合い、日馬富士は突きにいったが突き放すことができず、右四つ。朝青龍が先に上手をとり、日馬富士は上手がとれない。まったくの朝青龍ペース。
日馬富士は左からおっつけるなり、攻めがほしかったが、今日はそれがなかった。朝青龍が右からすくったところで、日馬富士は上手に手がかかった。右四つがっぷりから、互いに様子をうかがう。
先に動いたのは日馬富士。向正面に寄り立てたが、朝青龍は残す。日馬富士が再度寄って出ると、朝青龍の上手が切れて、瞬間どうかと思ったが、日馬富士は自分有利の体勢を作ることはできず、その前に朝青龍が、上手を切られたなら下手とばかり、右下手投げでねじふせた。
熱戦。日馬富士も力を出し尽くした相撲だったが、ふりかえってみれば、日馬富士は終始後手、よくてがっぷりの五分の体勢。これではやはり苦しい。自分が先に横綱相手に、より有利な体勢を作っていく相撲がとれなかった。

朝青龍は、北の湖を抜いて、歴代単独3位となる25回目の優勝。
今場所の朝青龍は、最近の場所の中では、終始いい内容だったので、白鵬の崩れという事情と関係なく、今回の優勝は納得できる。
とにかく、前半のあの混戦からは、14日目での優勝決定は意外だった。