naokichiオムニバス

68歳、ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

冬とブラームスの2番

シベリウスの2番、マーラーの5番が、大学1年の夏の記憶と強く結びついていて、夏になるとこの2曲を意識する、と前に書いた。

   ※その過去記事 「大学1年の夏~マーラー5番、シベリウス2番」
       http://blogs.yahoo.co.jp/naokichivla/62523301.html

けさ、通勤時にウォークマンで、マゼールクリーヴランド管のブラームスの2番を聴いたのだが、同様に、この曲の場合は、大学1年の冬を思い出す。3月も半ばだというのにまだ寒い朝だったので、ちょうどぴったりな感覚だった。

1974年、大学に入学して管弦楽団に入部、秋の定期演奏会ヴィオラデビューした(その時のメインがシベ2)。11月27日のことだった。

その次に取り組んだのが、ブラ2だったのだ。

ブラ2という曲は、大学オケで弾くことになったこの時まで知らなかった。

最初の練習は初見で臨んだ。ピアノの経験もあったので、初見には結構自信があったのだが、ブラームスを初見というのは無謀だった。ボロボロの結果で落ち込んだのが懐かしい。

以後、当時定評のあったアバドベルリン・フィル盤や、発売されたばかりのフルトヴェングラーベルリン・フィル盤を買って聴き、曲をおぼえた。

ブラ2という曲は、一般には陽春のイメージなのだろうが、私の場合、これを聴き、練習していたのが冬だったので、親元を離れて初めての、小平での冬の記憶と切り離せない。

この時練習したプログラムが、「マイスタージンガー前奏曲、「未完成」、ブラ2という、純ドイツプロ。

この曲目で、1975年の3月、2年生になる直前の春休みに、演奏旅行をしたのだった。

沼津、清水、名古屋、木祖村、松本とまわった。

この時期、ウィーン・フィルが、ベームムーティとともに来日公演を行っていた。
私はオケ仲間と2回聴きに行き、その後に演奏旅行に出かけたのだが、道中もこの公演の話題がしばしば出ていた。
ウィーン・フィルは、「未完成」をプログラムの一つに組んでいたし、「マイスタージンガー」をアンコールに演奏してもいたので、その偶然も我々には面白かった。

また、この年の大阪三月場所では、大関貴ノ花が初優勝を果たした。
熱烈な貴ノ花ファンだった私だが、優勝が決まった千秋楽は、ちょうど電車で移動している最中で、無念にもその悲願の初優勝の場面を見ることができなかった。

ブラ2、演奏旅行、ウィーン・フィル貴ノ花、今でも忘れられない、はたち前の思い出である。