naokichiオムニバス

69歳、公務員、ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

新国立劇場「ニーベルングの指環」第2日「ジークフリート」

10日(土)、新国立劇場に行ってきた。

「リング」、第3作の「ジークフリート」。

プログラム冊子の表紙。

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入口で配られたペーパー。

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演出は、ゲッツ・フリードリヒ。

指揮は、飯守泰次郎。オケは、東京交響楽団(これまでの2作は東京フィルだったが、替わった。また、次回の「神々の黄昏」は、読売日響になるそうだ)。

森の小鳥の中に、以前、浦安市民演奏会でご一緒したことのある、鵜木絵里さんがおられる。

開演前の腹ごしらえは、オペラシティの中の、築地食堂源ちゃんで。かつおのっけ盛りと鶏唐揚げ定食。

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新国立劇場へ。この水を見ると、これからオペラだ、という気分になる。

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しかし、長いねえ。休憩を含めて5時間40分とは。

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正味演奏時間は、4時間10分。たぶん、レコード、実演を問わず、私がこれまで接したオペラの中で、一番長いんじゃないかな。

LPレコード時代は、6枚組だったよな、確か。

バックステージツアーがあるとのこと。

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興味はあるが、5時間40分の後、さらに1時間はしんどい。申し込んでいる人がたくさんいたが、私はパス。

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今回の席は、2階2列26番。ほぼ中央、少し上手寄りだ。前の席の人の頭が、ちょっと邪魔。

1幕は、前半でたびたび落ちた。落ちても瞬間持ち直すのだが、数回落ちた。

この幕、やっぱりちょっと退屈かな。男しか出てこないし(笑)。

さすらい人(ヴォータン)のグリア・グリムスレイは、立派な歌だった。やっぱり、ワーグナーバリトンは腹に響いてくる。

プログラムを見たら、ミーメ役のアンドレアス・コンラッドは、ミーメを当たり役にしているようだ。2015年から、バイロイトでも歌っていて、今年も歌うとのこと。

15:27、1幕終演。

表に出て風に当たる。眠気を飛ばさないと。

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2幕からは、落ちることなく過ごせた。

ちょっと思ったのは、1幕が、同じテノールの、ジークフリートとミーメのやりとり、また、2幕も、最初の方では、低音の、アルベリヒ、さすらい人、ファフナーのやりとりなので、誰が歌ってるんだか、ややわかりにくい。

ジークフリートは、まだまだ未熟な乱暴者の青年(子供?)ではあるが、この幕では、見たことのない母へのあこがれを歌うところとか、葦笛や角笛を吹くあたりに、愛すべきキャラクターも感じる。

母へのあこがれは、やがて3幕でブリュンヒルデと出会った時の感情の爆発にもつながる。オペラの登場人物としての性格づけは、よく理解できた。

それは、もちろん、ステファン・グールドの歌がすばらしかったからでもある。

そして、この幕の終盤で、やっと女声(森の小鳥)が出てくる。4人出てくる最初、黄色い衣装が、鵜木さんだった。

17:34、2幕終演。

やっぱり、ワーグナーの音楽はすばらしい! つくづくそう思った。

このオペラ、合唱がなく、もっぱらソリストのからみで進行する。合唱がない、というのは少しさみしくも思われるが、一方で、オケが語っている比重を感じる。

この作品は、オケを聴くオペラ、ということなのだろう。

2回の幕間には、ビールを1杯ずつ。

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サンドイッチで、「ジークフリート・ボックス」、「ファフナー・ボックス」というのを売っていた。買わなかったが。

オケピットをのぞきに行ってみた。16型だ。狭いピットによく入りきるものだ。ハープは4台。

2幕、3幕と進むにつれ、ますます引き込まれた(「マイスタージンガー」や「トリスタンとイゾルデ」に比べると、「リング」には、なじみが薄いのだ)。

ジークフリート」は、4部作の中では退屈な時間が多いと聞いていたが、そんなことは全然なかった。

ジークフリートが、遂にブリュンヒルデを見つけ、キスするまでのくだりでは、「トリスタン」の音楽を思い起こした。

全幕の終了まで、ジークフリートブリュンヒルデ(リカルダ・メルベート)の歌は、さすがに聴き応えがあった。すばらしかった。

あと、歌の話ではないが、ヴォータンというのは、相変わらず理解困難な人(あ、神か)だなあ、と今回も思った。

終演、19:49。

やっぱり、オケを聴くオペラだ、と再度思いながら席を立った。

さあ、「リング」も、残るは10月の「神々の黄昏」。特別先行販売のチラシをもらったので、さっそくチケットを確保しなければ。