10日(土)、新国立劇場に行ってきた。
「リング」、第3作の「ジークフリート」。
プログラム冊子の表紙。
入口で配られたペーパー。
演出は、ゲッツ・フリードリヒ。
森の小鳥の中に、以前、浦安市民演奏会でご一緒したことのある、鵜木絵里さんがおられる。
開演前の腹ごしらえは、オペラシティの中の、築地食堂源ちゃんで。かつおのっけ盛りと鶏唐揚げ定食。
新国立劇場へ。この水を見ると、これからオペラだ、という気分になる。
しかし、長いねえ。休憩を含めて5時間40分とは。
正味演奏時間は、4時間10分。たぶん、レコード、実演を問わず、私がこれまで接したオペラの中で、一番長いんじゃないかな。
LPレコード時代は、6枚組だったよな、確か。
バックステージツアーがあるとのこと。
興味はあるが、5時間40分の後、さらに1時間はしんどい。申し込んでいる人がたくさんいたが、私はパス。
今回の席は、2階2列26番。ほぼ中央、少し上手寄りだ。前の席の人の頭が、ちょっと邪魔。
1幕は、前半でたびたび落ちた。落ちても瞬間持ち直すのだが、数回落ちた。
この幕、やっぱりちょっと退屈かな。男しか出てこないし(笑)。
15:27、1幕終演。
表に出て風に当たる。眠気を飛ばさないと。
2幕からは、落ちることなく過ごせた。
ちょっと思ったのは、1幕が、同じテノールの、ジークフリートとミーメのやりとり、また、2幕も、最初の方では、低音の、アルベリヒ、さすらい人、ファフナーのやりとりなので、誰が歌ってるんだか、ややわかりにくい。
母へのあこがれは、やがて3幕でブリュンヒルデと出会った時の感情の爆発にもつながる。オペラの登場人物としての性格づけは、よく理解できた。
それは、もちろん、ステファン・グールドの歌がすばらしかったからでもある。
そして、この幕の終盤で、やっと女声(森の小鳥)が出てくる。4人出てくる最初、黄色い衣装が、鵜木さんだった。
17:34、2幕終演。
やっぱり、ワーグナーの音楽はすばらしい! つくづくそう思った。
このオペラ、合唱がなく、もっぱらソリストのからみで進行する。合唱がない、というのは少しさみしくも思われるが、一方で、オケが語っている比重を感じる。
この作品は、オケを聴くオペラ、ということなのだろう。
2回の幕間には、ビールを1杯ずつ。
オケピットをのぞきに行ってみた。16型だ。狭いピットによく入りきるものだ。ハープは4台。
「ジークフリート」は、4部作の中では退屈な時間が多いと聞いていたが、そんなことは全然なかった。
あと、歌の話ではないが、ヴォータンというのは、相変わらず理解困難な人(あ、神か)だなあ、と今回も思った。
終演、19:49。
やっぱり、オケを聴くオペラだ、と再度思いながら席を立った。
さあ、「リング」も、残るは10月の「神々の黄昏」。特別先行販売のチラシをもらったので、さっそくチケットを確保しなければ。