naokichiオムニバス

68歳、ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

2週連続の名古屋演奏会<1>~パレルモ・マッシモ劇場の「トスカ」

17日(土)、愛知県芸術劇場大ホールで、「トスカ」を観賞。

10日(土)の「ジークフリート」(新国立劇場)に続き、2週連続のオペラ観賞である。

この歌劇場の来日公演に関心があったのではなく、「トスカ」だからというわけでもない。
(そもそも恥ずかしい話だが、不勉強にしてこの歌劇場のこと自体を知らなかった)

発端は、「愛知県芸術劇場という立派なホールに行ってみたい」というだけのことだった。調べてみたら、ちょうど「トスカ」の公演が見つかったので、これはいい、とチケットを入手した次第。

パレルモ・マッシモ劇場の来日は、2007年以来10年ぶりなのだそうだ。「トスカ」と「ラ・トラヴィアータ」の2演目を持って、浜松、名古屋、東京、滋賀、大阪で計8公演(各演目4公演ずつ)を行う。

「名古屋国際音楽祭」の1イベントとしての公演でもある。

愛知県芸術劇場は、地下鉄東山線の栄駅にほぼ直結の形。愛知芸術文化センターという施設の中にある。この建物には、大ホール、コンサートホール、小ホールがある他、愛知県美術館も入っている。大変規模の大きい文化施設である。

今回の「トスカ」は、大ホールでの上演である。初めて入ったが、新国立劇場を思わせるような立派なホールだ。

   ※こちらをご覧下さい(Googleストリートビューで360度見られます)
       http://www.aac.pref.aichi.jp/gekijyo/b_hole_seat.html

我々の座席は、2階8列44・45番。ブロックの最前列だった。

「トスカ」を観るのは、確か2回目だ。

前回は、1996年、ニューヨークのメトロポリタン歌劇場でだった。ゼフィレッリの有名な演出だったが、時差ボケのせいで終始眠かったことしか覚えていない。

演奏する方では、2007年12月、浦安市民演奏会で、イタリア・オペラのガラ・コンサートをやった時、1幕の「テ・デウム」を演奏した。

この時は、プッチーニの作品では、他に「トゥーランドット」、「マノン・レスコー」、「蝶々夫人」から何曲か演奏している。

ヴェルディの「乾杯の歌」あたりが、単純な伴奏であるのに比べると、プッチーニの音楽では、オーケストラの役割が重いことを実感したものだった。

   第21回浦安市民演奏会終了 1 幸せな時間
      https://blogs.yahoo.co.jp/naokichivla/52565776.html

また、2009年3月、前記市民演奏会で指揮をして下さった矢澤定明先生が主宰されるオペラ塾に参加し、その時の練習曲が「トスカ」で、ともかくも全曲弾くことができた。貴重な経験だった。

   オペラ塾に初参加~「トスカ」全曲
      https://blogs.yahoo.co.jp/naokichivla/58809170.html

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プッチーニ 歌劇「トスカ」全3幕

指 揮 ジャンルカ・マルティネンギ
管弦楽 パレルモ・マッシモ劇場管弦楽団
演 出 マリオ・ポンティッジァ
トスカ フィオレンツァ・チェドリンス
カヴァラドッシ マルチェッロ・ジョルダーニ
スカルピア男爵 セバスティアン・カターナ

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17:00開演で、休憩も含めて20:00頃終演予定。第1幕50分、第2幕50分、第3幕35分。前週の「ジークフリート」に比べると短いなあ。

全3幕を観賞して、「トスカ」というオペラはすばらしい! と改めて思った。

各幕手頃な長さだし(「ジークフリート」観たばかりだからなー)、登場人物の関係やストーリーもわかりやすい(「ジークフリート」観たばかりだからなー)。

一言で言えば、「とてもよくできたオペラ」だと思った。

オケの比重が大きいのは、前週の「ジークフリート」と共通していると思った。「オケが語るもの」。

プッチーニも、ワーグナーの影響を相当受けているということだろうか。

あと、やっぱり合唱があるのがいいな。オペラには合唱がないとね。

ところで、プッチーニの音楽のテイストには、独特のものがあると思う。端的に言えば、甘い。甘ったるい。砂糖をいっぱい入れた紅茶みたいな感じがある。

あと、語弊がある言い方だが、ちょっとうっとうしい面もあるかな。聴いているこちらの身体が、すごい圧力で音楽に押される感じがする時がある。

3幕のカヴァラドッシの「星は光りぬ」なんか、そうじゃないかな? ど演歌だし。

こうしたテイストは、人によって好き嫌いがあると思う。

福島章恭氏が、「新版クラシックCDの名盤」(文春新書)の中で、「世に犬派と猫派がいるように、オペラ愛好家にもヴェルディ派とプッチーニ派がある」と書いている。

氏によれば、ヴェルディは犬で、プッチーニは猫。

なるほどと思って読んだ。

私自身は、どっちなのか難しいが、プッチーニの音楽は決して嫌いではない。

幕間にピットをのぞきに行った。弦は、10・8・7・6・4。

トスカとカヴァラドッシは、とても立派な歌だった。聴き応えがあった。

スカルピアは、ちょっと立派過ぎると言うか、終始うるさかった。この役は、もう少し性格俳優的な要素がほしいような気がした。

19:55終演。

ホワイエのポスター。来週は、右側の演奏会を聴きに来る。これも「名古屋国際音楽祭」の一環。上の階にある、コンサートホールだ。

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宿泊先の伏見に戻り、かねて予定の「世界の山ちゃん」へ。ホテルの近くにある伏見店が満席で、少し歩いて、納屋橋店へ。

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幻の手羽先。店内が暗くて、こんな写真になってしまった。

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近くにいたにぎやかな団体客は、男声合唱団で、今、合宿をしていると言っていた。