このところ、日々の楽しみになっているのが、Twitterでの「オケ曲あてクイズ」。
リーナさん(野崎りいなさん)とおっしゃるヴァイオリン奏者の方が、毎日出題されるクイズだ。
毎朝8時頃に、ご自身のヴァイオリンによる演奏動画で出題される。
シンフォニーやコンチェルトなどのヴァイオリンパート(ファーストが多いが、セカンドの場合もある)が10~20秒程度演奏される。
これを聴いて、何の曲か、返信あるいはリツイートするのだ。
昼前後に、ヒントと4択の選択肢が出る。
そして夜、20時頃に正解が発表される。
毎日1問ずつ、このパターンで規則正しくツイートされる。
一応は長年の鑑賞歴、演奏歴があるので、すぐわかる場合が多いが、ヴァイオリンだけを取り出した短時間の演奏だと、聞き覚えのある曲でもそれが何だったか思い出せず、手ごわい時もある。
メロディなし、伴奏の後打ちだけ、なんてこともあり、そんな場合はなかなか具体的に何の曲か判断しかねる。
わからない時は、昼頃の選択肢を待つが、ちょっと悔しい(笑)。
答えがわかった時は返信の形で書き込む。最初の頃はズバリその曲の名前を書いていたが、ネタバレになってしまうと他の方にご迷惑なので、最近は曲名は書かずに、それを匂わせるヒント的な言葉を書き込むようにしている。
リーナさんは、そうした書き込みの1つ1つにすぐ「いいね」や返信を下さるので、クイズそのものもさることながら、そのやりとりが楽しい。
多くの方がこのクイズに参加されているようだが、リーナさんとの頻繁なやりとりが目に入ってくるのは、元N響の指揮者・オーボエ奏者の茂木大輔先生。とても面白い。
そんな毎日だが、今日25日(火)のクイズは、とりわけ難問だった。
朝出題された動画がこれ。
【#オケ曲あてクイズ】
— リーナ🎻 (@Leena__vn) 2021年5月24日
5月25日
おはようございます!
今日も、メロディではない箇所を😎
後ほど選択肢もつけますね。
正解は20時頃に引用RTで発表します。
(反応できたりできなかったりですが、リプライやRTも嬉しいです) pic.twitter.com/zaO0l5D4Nk
D-dur、16分音符、快活なアレグロ?
第一印象はモーツァルトだったが、モーツァルトのこういうメロディは、少なくとも有名曲ではちょっと記憶にない。
でも、ともかくありそうなパッセージだな。
モーツァルトでなければハイドン? ハイドンのシンフォニーか何か? 具体的にD-durのシンフォニーで何番の何楽章、と特定できないが、ハイドンにありそうな感じはする。
いや、あるいはシューベルトか。確か1番はD-durじゃなかったっけ。シューベルトの初期だとこういう曲、ありそうだ。
この曲、と絞れないし、そもそもシンフォニーじゃないかもしれない。
選択肢待ちにした。
昼頃、選択肢が出た。
シンフォニーであることがわかった。
朝、自分が候補にした3人の作曲家が全部入っている。これじゃ絞れない。
でも、ベートーヴェンのシンフォニーにD-durのこんな曲がないことは確実だよな。まず却下。
モーツァルトはやっぱり外そうかな。
ハイドンにこういうのがあるとしても、何番だかわからない。
ここは思い切ってシューベルトにするか。
この選択肢はアンケート形式になっているので、シューベルトをポチッとした。
その後、リーナさんと、うさくらさんとおっしゃる方の、こんなやりとりが目に入った。
主旋律はフルート?
となると、モーツァルトはあまりシンフォニーに使っていないし、ハイドンも同様のはず。
ベートーヴェンじゃない、という確信はあるから、となるとやっぱりシューベルト か。
しかし、さらにその後、「追いヒント」が出されていたことに気づいた。
えっ? D-durの曲だとばっかり思ってたけど違うの?
「タイトルつき」。「この楽章は変奏曲風」。
ここに至って、突如、目から鱗が落ちました。
わかった!!!
真っ先に却下したベートーヴェンじゃないかー。「エロイカ」だよ、「エロイカ」。
「ベートーヴェンでないことはある程度確信しているので」が、180度ひっくり返ってしまった。
そうかそうか、「エロイカ」のフィナーレのあの場所ね。183~190小節。
言われてみれば、という感じでした。
「出題箇所はニ長調ですが曲は変ホ長調」のヒネりにすっかりやられてしまった。
夜になって、Danさんとおっしゃる方のコメントを目にした。
前のわかるところ「カット」、調性から当たる方法「ブロック」と、
切り方がエグい(笑)。
(中略)
あらゆる手段を封じる難問で、良問。
誠に同感。これまでの問題の中でも、とりわけ良問でしたね。
また明日以降が楽しみだ。
<付 記>
出題される朝8時は、平日の場合、出社してデスクについたか、まだバスの中にいるかくらいのことが多い。デスクのPCもしくは手元のスマートフォンでアクセスする形になるが、いずれの場合も音を出せないので、まず音なしの映像だけを観る。
追って、機会と場所を見つけてスマートフォンで音を聴くことになる。
音を聴いてもわからない場合があるが、映像だけではお手上げである。リーナさんから聞いたところでは、この曲あてクイズは、当初は音声なしの映像のみでの出題だったが、難しいとの声があり音声をつけるようにしたとのこと。
そうだよなあ、と思う。映像だけじゃ無理だよ。
(これまで、最初に観た音なしの映像でわかったことが2回だけある。ベートーヴェンの4番のシンフォニー、1楽章の冒頭部分。それからチャイコフスキーの4番の3楽章。いずれもピツィカートの動作が特徴的なので見当をつけることができた)