naokichiオムニバス

69歳、公務員、ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

JUJU HALL TOUR 2021 ジュジュ苑 俺のRequest

5月22日(土)、福岡サンパレスで、初めてのJUJUのコンサートを聴く。

 

昨年12月、葉加瀬太郎のコンサート以来の福岡サンパレスである。

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入場時、COCOAがインストールされているか確認を求められる。私は会社の指示でインストール済みだが、妻はまだなのでその場で対処。

 

電子チケットというのも生まれて初めてだ。スマートフォンの画面に出すところまではできたが、どうやって入場するのかわからない。係の人の指示で画面をタップしたら「入場済」の表示が出て入れた。

 

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我々の席は、3階9列の48番、50番。1席置きに空席となっている。

 

定刻より5分遅れ、17:05開演。

 

バンドは8人。下手側から、キーボード、ギター、チェロ、ヴィオラ、ヴァイオリン、ヴァイオリン、ベース、ドラムス。弦は弦楽四重奏編成だが、向かって右がヴァイオリン、左がチェロという珍しい並び。弦はすべての曲を演奏した(小田(和正)さんのライブだと、弦が弾かない曲もいくつかある)。

コーラスはいなかった。

 

セットリストはこちら。本編15曲、アンコール2曲の全17曲だった。

 

   言葉にできない (オフコース)※

   Ya Ya (あの時代を忘れない) (サザンオールスターズ)※

      (MC)

   手紙 (フジファブリック)※

   One more time,One more chance (山崎まさよし)※

      (MC)

   木蘭の涙 (スターダスト☆レビュー)

   Let It Be (ザ・ビートルズ)

   Georgy Porgy (TOTO)

      (MC) メンバー紹介

   エイリアンズ (キリンジ)※

      (MC)

   フォーカス (松任谷由実)

   最後の雨 (中西保志)※

   ドラマティック・レイン (稲垣潤一)

   LA・LA・LA LOVE SONG (久保田利伸)※

   RIDE ON TIME (山下達郎)

      (MC)

   くるみ (Mr.Children)※

   奏(かなで) (スキマスイッチ)※

 

   [アンコール]

   あざみ

   やさしさで溢れるように

       (  )はオリジナルのアーティスト
       ※はアルバム「俺のRequest」収録曲

 

スタートは「言葉にできない」、「Ya Ya (あの時代を忘れない)」。アルバムでは、14曲中の最後に収録されている2曲である(曲順は逆)。本編全体を振り返って思ったのだが、この大御所2人の2曲は、セットリストの中での置き場が難しいところがあるのではないか。だから最初に持ってきたような気がする。

 

2曲終わったところでMC。テレビ番組を除くと彼女のMCを聞くのも初めてである。すべてが初めての世界だ。

 

挨拶が一番大事、という祖母の教えもあって、いつもは挨拶から入るが、今は声を出せないので、それに代えて、と、JUJUがステージから手を振り、客席がそれに応えて手を振った。おそらく、平常時は「こんばんは~!」「こんばんは~!」などと声が飛び交うのだろう。

 

この「ジュジュ苑」は2008年に始まり、毎月テーマを決めてファンからリクエストを募り、カバー曲を歌うコンサートなのだそうだ。2008年は12ヶ月やったとのこと。

 

今回は、カバーアルバム「Request」シリーズの最新作、男性アーティストの曲を集めた「俺のRequest」によるツアーだが、次に歌うのは、このアルバムでどうしても歌いたかったというフジファブリックの「手紙」。

 

2曲歌ったところでまたMC。JUJUは、基本的に歌った曲名を言ってくれる。初めてなので助かる。

 

ツアーが見合わせとなった昨年10月10日(「JUJUの日」なのだそうだ)に、「俺のRequest」のタイトルでオンラインライブを開催した。今回、同名のツアーを行うにあたっては、アルバム収録曲以外のリクエストも募った。これまで歌ったことがない曲(邦楽、洋楽)を選び、3月~7月のツアー期間中、月替わりで歌っているとのこと。その月の曲はバンマス(ギター)の石成正人氏が選曲しているようだ。

 

このあたりから、最初はとても小声で丁寧だったMCの口調が急にくだけてきた。声も大きくなった。「本来のジュジュ苑」「静かなジュジュ苑」という言葉も何度か出てきた。初めてなのでわからないが、これまでのジュジュ苑は、もっと場内がにぎやかに盛り上がるものだったようだ。今回のツアーでのJUJUは、コロナ禍にあって決行するツアーに対して、慎重にならざるを得ないところがあるのではないかと感じた。

 

「九州は今日で最後なので、九州でまだやっていない曲を歌います。最初は邦楽リクエストで1位だった曲から」と、「木蘭の涙」。そして洋楽2曲が歌われた。

 

メンバー紹介。

 

「エイリアンズ」の後のMCで、次のコーナーの説明があった。いつも「チャレンジコーナー」として色々なことをやっていて、中には淘汰されていくものもあるが、絶対に欠かせないコーナーとして続いているのが、「今月のユーミン」。JUJUにとってユーミンは、ジャズと並ぶ自分の柱なのだそうだ。

 

このツアーでも、3月から7月までの5ヶ月で、ある女性が運命の人に出会って始まる恋のストーリーになるように選曲して歌っているとのこと。3月は出会いということで「ダンデライオン〜遅咲きのたんぽぽ」、4月は恋愛の初期症状、「手のひらの東京タワー」。そして今月は、幸せのさなかにあって、過去を自虐的に思い出す歌、ということで歌い始めた。「フォーカス」。

 

「RIDE ON TIME」まで4曲を歌った後のMCで、ユーミンの後の曲、「最後の雨」「ドラマティック・レイン」「LA・LA・LA LOVE SONG」の3曲は、「土砂降りのコーナー」だったと話した。「最後の雨」には特に思い入れがあるそうだ。雨の曲を並べた後の山下ナンバーは、「青い水平線」で始まるが、今はこういう状況でも、そう遠くない未来に空がひろがることを願って置いたとのこと。

 

今回のアルバムを作るにあたっては、男性の気持ちを掘り下げてみたいと考えたが、男性には絶対女性にない美学が存在することがわかったそうだ。恋人と別れた時、女性は「なかったことにしたいタイプ」だが、男性は「忘れない美学」を持っている。「女々しい」という言葉は男性に対してしか使われないが、「忘れない強さ」との意味では、「女々しい」は誉め言葉ではないか。

「それを特に教えてくれた2曲を歌います」と、「くるみ」「奏(かなで)」が歌われ、18:59、本編終了。

 

19:02、一旦はけたバンドが戻ってきた。そしてピンクのドレスに着替えたJUJUが再登場。

 

カバー曲でなく、自身のオリジナル曲が2曲歌われた。

 

ツアーの中止を経験したからなのか、直接ファンと会えたことへの感謝の言葉が繰り返された。

 

再度メンバーが紹介され、バンドが先にはけた。

 

JUJUのみ残って、舞台を左右に移動しながら、客席の拍手に応えるように、客席に向かって拍手する動作。これがいつものJUJUの流儀なのか、普段のジュジュ苑であれば、もっと歓声で盛り上がるエンディングになるのか、そこはわからなかった。

 

19:22、終演。

 

表に出たらまだ明るかった。さすが九州。正面奥が博多駅だ。

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福岡サンパレスの左手は、例年十一月場所が開催される福岡国際センター(昨年は国技館開催)。

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初めてのJUJUの実演は、期待通りでとてもよかった。テレビでは知っていたが、さすがの歌唱力だと思った。ただ、曲によって歌詞が聞き取りづらい時があった。高いところにあるこちらの席のせいかもしれないが。

 

カバーでないオリジナル曲でのコンサート、それ以上に小さめの会場でのジャズのコンサートが聴きたい、と思った。

 

このコンサートは、言わばよその家に行った感じだが、こういうのを聴くと、自分にとってのフランチャイズである、小田さんのライブが聴きたくなる。ツアー、やらないかな、小田さん。まだ難しいか。