今さっき、Facebookをチェックしていたら、小田(和正)さんの公式ページから、驚く情報が。
2014年の「小田日和」以来、8年ぶりのオリジナル・アルバム発売の情報だった。
小田さんの公式サイトや「FAR EAST CAFÉ PRESS」では、アルバム制作をしているなどという情報は、見たことがなかった。
吉田拓郎のニューアルバムに参加したとの情報は発信されているくせに、当の本人の新作アルバムについては、気配もなかった。
だから驚いた。
届いたばかりの「PRESS」の最新号を見ると、冒頭に小貫信昭氏が文章を寄せている。「風を待って」以降発表された楽曲のことや、6月からのツアーが、コロナ禍の規制のもとでどういう内容になるのかなどが書かれている。
この文章の最後の方で、小貫氏は、久しぶりのアルバムのリリースの可能性にふれている。既にアルバム未収録の曲が7曲もあるとして、「勝手に盛り上がってて恐縮だが、なんだかんだ集めればアルバムが成立する要件を満たす。期待しないわけにはいかないのだ」と、この話題を締めくくっている。あくまで、小貫氏個人の観測そして期待としての記述である。もちろん、それに応える公式情報は載っていない。
一般の音楽誌ならともかく、他ならぬ小田和正本丸たる「PRESS」である。このような文章を、私に言わせればしれっと載せておいて、何日もしない内に「ニューアルバム!」とドーンと発表するのだから、やっぱり驚くしかないのだ。
(よく見ると、あとがきに吉田雅道氏がこう書いている。「(新曲「so far good」にふれた後)さて、小田さんは現在、さらに新しい楽曲を制作中! このプレスが皆さんのお手元に届く頃には新しいニュースを発表できると思いますので、こちらの方も注視していてくださいね!」 うん、確かにこれは読んだ。でもね、「新しい楽曲」とアルバムはちょっと違うよね)
さてさて、発表された情報は以下の通り。
■2022年6月15日(水)発売■ 『early summer 2022』
<収録曲>
「風を待って」…明治安田生命企業CM曲/テレビ朝日系連続ドラマ「遺留捜査」主題歌
「坂道を上って」…映画「坂道のアポロン」主題歌
「小さな風景」…テレビ朝日系連続ドラマ「遺留捜査」主題歌
「この道を」…TBS系日曜劇場「ブラックぺアン」主題歌
「so far so good」…NHKドラマ10「正直不動産」主題歌※4月5日(火)スタート全10話
「ナカマ」…テレビ東京系「ガイアの夜明け」エンディングテーマ ※6月3日(金)スタート
「こんど、君と」…NHK「みんなのうた 60」記念ソング
「この日のこと」…TBS音楽特番「クリスマスの約束」書き下ろし曲
「会いに行く」…フジテレビ系「めざましテレビ」テーマソング
前回ツアー直前にリリースされた4曲入りシングル(「この道を」「会いに行く」「坂道を上って」「小さな風景」)、そして、ツアー後に順次配信リリースされた「風を待って」「こんど、君と」「so far so good」(ここまでが小貫氏見立ての7曲)、さらに「この日のこと」と、新しく書かれた「ナカマ」の計9曲が収録されるようだ。
(「この日のこと」については小貫氏もふれていた)
8年ぶり10枚目のオリジナル・アルバム。
思ってみると、小田和正というアーティストは、寡作だね。36年でアルバム10枚。
1 K.ODA 1986年12月4日
2 BETWEEN THE WORD & THE HEART 1988年3月5日
3 Far East Café 1990年5月9日
4 sometime somewhere 1992年1月25日
5 MY HOME TOWN 1993年10月27日
6 個人主義 2000年4月19日 7年ぶり
7 そうかな 相対性の彼方 2005年6月15日 5年ぶり
8 どーも 2011年4月20日 6年ぶり
9 小田日和 2014年7月2日 3年ぶり
10 early summer 2022 2022年6月15日 8年ぶり
6月15日の発売ということは、ツアーが始まってからのリリースとなる。
6月3日(金)、4日(土)の福島、11日(土)、12日(日)の新潟はリリース前だ(私の今次ツアー初参戦は新潟)。
前作「小田日和」は、2014年7月2日の発売で、「本日小田日和」ツアーとの関連で言うと、最初の公演、6月28日、29日の和歌山だけがリリース前だった。その初日、6月28日には足を運んだ。まだ出ていないアルバムの楽曲を生で初めて聴くという貴重な経験をしたのだった。
今回も似た状況ではあるが、そうではない。今度のアルバムの楽曲はほとんどが発表済みだからだ。「ナカマ」が「ガイアの夜明け」で初めて流れる6月3日、福島の初日のお客さんを除けば、福島2日目と新潟公演の時点では、既に収録曲のすべてを耳にできている。
「小田日和」のリリース当時、小田さんは、これが「最後から2枚目のアルバム」だと言っていた。
そうすると、この「early summer 2022」は、ラストアルバムになってしまうのか?