１月場所中日

正面が、デーモン小暮閣下と音羽山親方のダブル解説。
初日にやくみつるさんが出た時、彼とデーモン閣下を定期的に放送席に招いてほしいと書いた。
その時は、デーモン閣下が今日出ることは知らなかったので、同じ場所にそれが実現してびっくりしている。
閣下もさすがの博識ぶり。期待通りであった。話の面白さの点では、さすがに芸能人でやくさんに比べて勝った。

土佐ノ海と時津海は、期待通りの熱戦。この二人だから右四つになるのは当然で、そうなれば四つ相撲得意かつ今場所好調の時津海に分があると思ったが、土佐ノ海がよく前に出た。
土俵際詰めきれず、逆転を食ったが、いい相撲だった。

嘉風は、立ち合いに躊躇があったか、待ったしてどうかと思ったが、立ってからは、いい相撲。
重い北桜をふっとばした。
今日は身体も動いていたし、存分に相撲がとれたという感じだった。もう堅さはない。
後半戦、星を戻していけるか。

若の里は、春日王に立ち合いからいい形に組み勝ったのだが、春日王の上手ひねりに崩れた。もったいない。
一方の春日王はますます充実してきている感じだ。

稀勢の里は、巧者旭鷲山に立ち合いみごとにごまかされた。まったく自分のタイミングで立てなかった。あれは待ったした方がよかっただろう。そういうかけひきができぬまま、相手を見ぬまま立ったので、あっさり前に落ちた。
いつも負けるたびに首をひねって花道を引き揚げるが、毎日毎日そういうしぐさを示すのもどんなものかと思う。
ともかくまだまだ未熟さが目立つ。

北勝力が普天王を破って、自己初の全勝給金。確かに今場所は突きの威力がある。
普天王もよく防戦したが、今場所の調子の差が出た。

期待された高見盛と垣添は、前哨戦は垣添の相撲で、うまく二本入ったが、高見盛が懐の深さをいかしてよくねばし、左を入れて形勢を逆転した。
音羽山親方によると、高見盛の背筋力が強いのだとのこと。

黒海に安馬は、黒海を評価すべき相撲だった。
黒海が相手をよく見ていた。突きの威力が今場所はあるし、相手を見て相撲がとれているのは、進境。
安馬も頑張ったが、あれだけ見られては苦しい。

雅山と岩木山は、吉田アナの紹介では、重量力士ナンバー１とナンバー２の対戦だったが、みごたえのある攻防だった。

琴光喜は流れのいい相撲。後半戦にも期待したいが、２敗は負けすぎ。そこが惜しい。

今日一番の好取組、栃東と白鵬は、現状では、色々な意味で白鵬が優位と見ていた。栃東にとっては、今一番の難敵は白鵬だと思っていたのだが、結果は意外。
妙に白鵬が立ちづらそうにしていておかしいと思ったが、立ち合い攻めるどころかいきなり引きにいく相撲。
これではさすがに勝てない。
土俵際は微妙で、勝負判定自体は疑問。物言いがついてもおかしくない相撲だったと思うが、内容的には白鵬に見るべきところはまったくなく、物言いでの救済は不要という一番。

魁皇は、豪風に存分にとられるようでは、どうしようもない。勝ち越しはきわめて難しくなった。

琴欧州は、今場所一番の相撲。
前に書いた、｢ガチッとつかまえて動きを止める相撲｣がとれた。
６勝２敗は、ほっと一息というところだろう。
自らの優勝もまだ消えてはいない。後半戦、調子を上げてくれるといいが。

朝青龍は今日は万全。絶好調とは言えないと思うが、終盤戦までとりこぼしはなさそうだ。

全勝は栃東と北勝力の二人。どちらもこのまま行くとは考えづらいので、１敗組とは横一線。２敗までは充分圏内といえる。
個人的には、白鵬の連敗に大いに落胆した。