今日、3日(木)の日本経済新聞朝刊の「春秋」は、大学入試問題のインターネット投稿事件の話題。
感じ入った文章なので、一部引用させていただく。
推理小説の王道、「密室もの」から話は始まる。
そして、「試験の不正も密室ものの変型」とする。
「思えば、試験の歴史は不正との攻防史でもあったのだ」。
そして、今回の事件については、「携帯電話経由で情報が内と外を行き来する新手の密室ものだ」と述べる。
最後の段落。私が感じ入ったのは、このくだりだ。
「それにしても携帯とは何なのか。北アフリカ・中東では激動の陰の主役になっている。八百長相撲でも一役買った。そして、ほとんど不可能なはずの密室破りの道具でもある。どこにでも顔を出し、とてつもない可能性と危うさを併せ持つこいつの正体を、実はまだよく分かっていない。そんな畏れにとらわれる」。
私も、北アフリカ、中東での反政府デモが、FacebookやTwitterを通じて、燎原の火のように拡がったと、報道で知り、ネットの恐ろしさ、そして、その端末であるちっぽけな携帯電話の恐ろしさを感じていたところだった。
「春秋」の筆者が言う、「携帯とは何なのか」、「こいつの正体を、実はまだよく分かっていない」、という思いは、私もわかる気がする。
もはや、携帯電話というツールは、電話ではないね。
スマートフォンは使ったことがないが、今持っている普通の携帯電話だって、充分に多機能だ。
電話以外の機能の持つひろがり。自分が使いこなしていない未知の部分には、やはり怖ろしさがある。
折も折、今日、仙台の予備校生が逮捕された。
この予備校生が、何故、このような行為に及んだのか、その背景と、具体的にどのように行ったかの手口は、これからおいおい明らかになるだろうが、興味がある。
※携帯電話が普及したのはそんなに昔のことではないんだよね。
関連の過去記事。
「昔はなかったもの」~携帯電話
http://blogs.yahoo.co.jp/naokichivla/47665072.html
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