大学オケの友人による、Facebookで知った映像。
マリア・ジョアン・ピリスによる、モーツァルトのコンチェルトの映像である。
コンセルトヘボウでの演奏会の模様で、指揮はリッカルド・シャイー。
20番、K466なのだが、実は、ピリス本人は、これから自分が弾くのがこの曲だとは思っていなかったのだそうだ。
序奏が始まって、それに気づいたピリスは、本当に困った顔。大変なことになった、という表情である。シャイーに、何か言っている。字幕が日本語や英語でないので、内容がわからないが、「待って、無理、無理、無理!」というかんじだろうか。
(客席には聴衆が入っているので、演奏会の本番のようだ。事前のリハーサルがあれば、その段階でわかったはずだが、なかったということなんだろうか)
序奏が進行し、いよいよソロが近づくにつれて、ピリスの表情が変わっていく。もうやるしかない、と意を決した感じで、ソロを弾き始める。
3分足らずの動画は、そのあたりで終わってしまうが、彼女はその後、全曲を弾き通したのだそうだ。
シャイーが演奏を止めなかったのも、彼女なら弾ける、と信頼していたからだろうか。
やっぱり、プロのピアニストはすごい、と思わされるエピソート映像である。
私にはできない(当たり前だ)。
あ、でも、私の場合、カラオケで、「天城越え」を入れたつもりだったのに、「津軽海峡・冬景色」が出てきてしまったら、それでもちゃんと歌いきる自信はあるけどね。