昼食を済ませてホールに戻る。
舞台袖。
開場を待つステージ。
今回の演奏会は、開演前、休憩時とも、アメリカンスタイルがとられた。好きなタイミングでステージに出てよいとのこと。
まだまださらっておくに越したことはないので、13時過ぎからステージに出て、お客さまが入ってこられる中、開演まで練習した。
この演奏会では、弦楽器は練習から終始譜面台は1人1台。そして本番中もマスク着用とされた。
本番は、どの曲も比較的よく弾けた。どうなるかと思っていた難関のマーラーも、個人的には本番が一番よかった。何度か出てくる高音も大体当たったし。
これは終盤、練習番号36番。最初の小節3拍目、ト音記号のfis音は、長年のオケ活動でかつて弾いたことがない一番高い音だ。
マーラーは、曲が終わった後、ヴィオラパートも篠﨑先生に立たせてもらうことができた。報われたなー。
前半が終わったところで、左手の1の指がつってバネ指みたいになってしまった。休憩中曲げ伸ばしをしてもすぐには戻らなかった。シベリウス2曲、弾けないかも、と不安になったが、結果、問題はなかった。
シベ7、やっぱりこの曲が弾けてよかった、と思った。しかし、この曲の最後の最後、D-C、H-Cと、単純な白丸をたっぷりと豊かに鳴らすのは本当に難しい。ちょっと不完全燃焼に終わってしまった。
最後、管楽器全員が乗っての「フィンランディア」は、モデルネめいっぱいの演奏。昨年からの経過を経たメンバーの思いが、途中参加の私にも伝わってくる、熱さ溢れる演奏になったと思う。
私にとってもこの本番は貴重な演奏機会だった。コロナ禍にあって、昨2020年は、10月の宇奈月オペラ東京公演、12月の浦安オケの定期演奏会と、僅かな演奏機会しかなかったので、3ヶ月ぶりの本番、それもマーラーやシベリウスといった大きな編成の曲を演奏できたのは、大きな喜びだった。
お客さまが帰られた後、再度ステージに集まって終了式のようなものが行われた。普通なら練習時も含めて打ち上げなど、交流の機会が持てるところ、それができないので、ステージで、ということだった。
始まる前に、篠﨑先生が話しかけて下さり、少しお話をすることができた。団長のT氏との関係をご説明し、いつか浦安オケも振りに来ていただければとお願いした。
中央少し左に立たれているのが篠﨑先生。左端に立って写真を撮っているのがコンミスのSさん。
まず、受付を担当された方々の紹介。そして篠﨑先生のスピーチ。やってよかった、とおっしゃっていた。練習時間が短くなったことで、全部の曲ができるのか、という話もあったそうだが、全員が「本番の力」を結集できた、と。
コンミスのSさん(青山学院大学オケOG)、管楽器代表としてクラリネットのSさんのスピーチ。
最後に記念撮影が行われて終了。
舞台をかたづけて解散となった。
後に得た情報では、お客さまは193人が入場されたとのこと。いささか少ないが、現状ではやむを得ないか。次回以降、コロナが終息に向かって、もっと多くの来場者を迎えられることを願う。
さて、この本番が終わって、これで当面、目標とする演奏会が何もない状態になった。
浦安オケは2021年、春、秋の2回の定期演奏会は不参加と決めている。マウントあさま管弦楽団のオーストリア公演も来年に延期となった。
今後、しかるべく募集があれば参加したいと考えているのは、宇奈月温泉のモーツァルト音楽祭の「ドン・ジョヴァンニ」と、同演目の東京公演。そしてマウントあさま室内合奏団のワークショップ(ブルックナー9番)。いずれも秋になる。年内想定されるのはこれくらいだ。
オーケストラ・モデルネ・東京の今後については、現時点では情報がない。いずれ次回の演奏会が企画されるだろう。篠﨑先生のお話では、一昨年の設立時には、半年に1回は本番をと考えていたそうだが、コロナの推移を見ながらということになろうか。「モデルネ」(=モダン)の名前の通り、19世紀の音楽だけでなく20世紀の音楽もとりあげる方針と聞く。今回のマーラーのように、これまで弾いたことのない(技術的に弾けるかどうかの問題はあるが)曲に取り組む機会があるのは魅力に感じる。もしまた誘ってもらえるようであれば、是非参加してみたいと思う。
帰り道、蒲田ということで、駅前で餃子を買いました。
※本番往復に聴いた音楽
モーツァルト ドン・ジョヴァンニ
カラヤン=ベルリン・フィル
小田和正 風を待って この道を 会いに行く
風と君を待つだけ 愛を止めないで