naokichiオムニバス

68歳、ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

祝「こち亀」連載30周年

秋本治氏の「こちら葛飾区亀有公園前派出所」が、76年9月の連載開始から30年を数えた。

朝日新聞の「ひと」欄や、日本経済新聞の「文化」欄に、秋元氏の記事が載っていた。

76年というと、私は大学3年生だった。
モントリオール・オリンピックの年、ピンク・レディーがデビューした年である。

こち亀」の第1回を読んだ時のことは覚えている。小平のメシ屋でだった。

当時、私は、家庭教師のバイトで、週2回夜、小平の上水南町、五日市街道沿いにある家に通っていた。
どこかの店で晩飯を食ってから行くのが常だった。
西武多摩湖線一橋学園駅から、線路沿いに国分寺方面に歩いて、上水南町に向かう。
その途中にある、正確な場所や名前は忘れてしまったが、よく入るラーメン屋があった。
その店に置いてある「少年ジャンプ」を、毎週読んでいたのだが、ある日、新連載、ということで第1回の「こち亀」を読んだのだった。

もちろん当時はまだ「こち亀」という愛称は生まれていない。妙に長ったらしい名前のマンガだと思った。
それに、作者の名前も秋本治でなく、「山止たつひこ」名義であった。当時大人気だった「少年チャンピオン」の「がきデカ」の作者、山上たつひこのパロディで、ずいぶん人を食った名前だと思ったものだ。

以後30年。自分が50歳を超えてなお連載が続いているとは、想像できるはずもなかった。
コミックは150巻を超えた。おそらく史上最多であろう。
また、それがデビュー作品であるということ、しかも一度も休載がないというのもすごいと思う。

両さん始め、登場するキャラクターの魅力はもちろんだが、しばしば出てくる非常にマニアックな世界(GIジョーやらバービー人形やら)に見られる、作者の「ひきだし」の多さが長寿の理由であろう。
それは別の言い方をすれば、作者の努力に他ならないと思う。

私は、この間、欠かさず読んできた訳ではなく、コミックも、3分の1くらいしか持っていない。
この偉業の節目を機に、コミックを少しずつ買い揃えようかと思ったりしている。