naokichiオムニバス

69歳、公務員、ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

運転中は目をそらさない

私の会社では、毎年この時期、全国安全週間(7月1日~7日)に向けての行事として、各県で安全大会を行う。

会社の者だけでなく、日頃現場で一緒に働く協力業者さんたちも集まり、この機会に、安全について気持ちを新たにして、災害ゼロをめざそうというものだ。

今年も、先週茨城、昨日が千葉、そして今日が栃木と、開催。来週、群馬で行われる。

毎回必ず、外部から講師を招いての講演があるのだが、今年、これまでの3回は、すべて地元警察の交通課長の講演だった。

飲酒運転の厳罰化、地元の交通事故の状況などが話された。

昨日の千葉で、千葉北警察署の交通課長が話していたこと。

「皆さん、次の内、どれが一番事故が多い場面だと思いますか?」

  カーブ
  信号機のない交差点
  信号機のある交差点
  直線道路

直線道路なのだそうだ。

何故かというと、前方から目をそらすことが多いからとのこと。

「皆さん、交差点に入る時や、カーブで、携帯電話が鳴っても手にとらないでしょう。でも、直線だとやる人が多いんです」。

「3秒間、目をつぶって運転する、なんてこわいことは誰もしませんよね。でも、運転していて、携帯電話が鳴ったから、そっちに目を落として手にとって、開いてみる、あるいは、お母さんが運転していて、子供が何か落としたから、それを拾ってやる、なんてことはよくあるんです。ほんのちょっと、と思ってやっているでしょうが、2秒やそこらはかかります」。

「目をつぶって運転することはしなくても、それに近いことはやっているんです。交差点では危ないと思ってできないことでも、直線道路だとやってしまうんです」。

「目をつぶって運転する場合、車というのは、まっすぐ走っていきます。でも、携帯や子供が落としたものに手を伸ばす時は、目をつぶった運転よりタチが悪いんです。その時に、思っていない方向にハンドルを切ってしまうことがあるからです」。

時速40キロの時に、車は、1秒で11メートル進む。
この話は、昨日の千葉でも、今日の栃木でも出ていた。
今日の栃木では、講師の交通課長が、赤いリボンを持ってきていて、自分がその端を持って、客席にいた人に反対の端を持たせて、「これが11メートルです」と、長さを確認させた。

40キロで走っていても、2秒目を離したすきに、車は22メートル進む。
そこで何かがあって、急いでブレーキを踏んでも、車はさらに進む。

という話だった。

「このくらいは経験上大丈夫」という「慣れ」が一番危ない、というのは、運転だけでなく、私の会社でも、現場で事故が起きる場合の一番の原因であり教訓だ。

これをお読みの方にも、日頃運転されることが多い方がおられると思いますが、是非是非、運転中は、くれぐれも前を見て、目をそらさないようにして下さい。

事故は、被害者も悲惨ですが、加害者にとっても悲劇。いいことは何もありません。

一瞬のことで、人生が暗転してしまわないように、気をつけましょう。

ご安全に。