naokichiオムニバス

66歳会社員。ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

ネルソンス=ボストン響を聴く

8日(水)、サントリーホールで、アンドリス・ネルソンス指揮、ボストン交響楽団の演奏会を聴いた。

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プログラム冊子の表紙。

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一連の東京公演に行くことは考えていなかったのだが、来年6月、所属オケの50回記念定期演奏会のメインが、ラフマニノフの2番に決まったことから、この曲を実演で聴くチャンスと気づき、行くことにした。

(来月、母校のオケが、やはりラフ2を演奏するので、行くつもりでいる)

ボストン響の演奏会を聴くのは、確か4回目だと思う。過去3回は、いずれも音楽監督、小澤(征爾)さんの指揮だった。

最初は、1981年、団創立100周年の年の来日公演。ヴェーベルンの5つの楽章、シューベルトの「未完成」、バルトーク管弦楽のための協奏曲だった。

1986年の来日公演には2回行った。マーラーの3番が東京文化会館ラヴェルの「マ・メール・ロワ」とブラームスの1番が昭和女子大人見記念講堂だったと記憶する。

前日、7日(火)の演奏会には、皇太子殿下と雅子妃が行啓されたとのことだった。演奏についても、ツイッター上などで多数の賛辞を目にして、これは楽しみ、と出かけた。

早めに着いたので、どこかで軽く食べよう、と思案。入場してのサンドイッチとかではつまらないので、アーク森ビルの中あたりで、と。

そう言えば、1階にスープ・ストックがあったはず、と行ってみたら、店が変わっていた。スープ・ストック、なくなっちゃったんだ。

でもいいや、と後に入っていた、トルタリッカという店で食べた。

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入場。

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私の席は、2階LB10列の16番。LBブロックで右端の席なので、前を遮るものがなく、気持ちがよかった。

ボストンだけにアメリカンスタイルで、既にステージには楽員が出て音を出している。


日 時 2017年11月8日(水) 18:20開場 19:00開演
会 場 サントリーホール 大ホール
指 揮 アンドリス・ネルソンス
フルート エリザベス・ロウ
ハープ ジェシカ・ジョウ
管弦楽 ボストン交響楽団
曲 目 モーツァルト フルートとハープのための協奏曲ハ長調
     [ソリストアンコール]イベール 間奏曲
     ラフマニノフ 交響曲第2番ホ短調
     [アンコール]ラフマニノフ ヴォカリーズ

指揮のネルソンスは、1978年生まれというから、今年39歳。同じボストン響の音楽監督に就任した当時の小澤さんと同じくらいの年頃ということになる。

前半のモーツァルト、弦は、8・8・6・4・2。管もオーボエとホルン2本だけ、打楽器はないので、非常にコンパクトに見える。

ヴィオラは内配置。

この曲の実演は、母校の兼松講堂で聴いたことがあるが、こんな大ホールで聴くのは初めて。

ハープは、日頃レコードで聴くみたいには聞こえないことに気づいた。これがピアノなら違うのだろうが、ハープの音は周囲に散ってしまう感じだ。

フルートの方が、よほど音が通り、こちらまで飛んでくる。

小編成のオケが実に美しかった。

ソロも含めて、2楽章が特に至福。

ソリストアンコールとして、フルートとハープのデュオが演奏された。フランスっぽいな、イベールあたりかな、と思いながら聴いた。出口のアンコール曲表示を見たら、そうだった。

20分の休憩となったが、5分も経たぬ内、もう楽員が入ってきて座り始めた。

ラフマニノフの弦は、16・14・12・11・9・8。モーツァルトの倍だ。管も打楽器も大人数なので、ステージ上ぎっしり満員という感じだ。打楽器は、ティンパニ含めて5人。

個人的にはあまりなじみのないこのシンフォニーを、7ヶ月後には本番のステージで弾くのだ、という意識で追った。

1楽章は、今の私には、何度聴いても、とらえどころがない音楽という印象だ。形がはっきりつかめない。2楽章以降についてはそんなことはないのだが。

演奏する立場とすると、大変な難曲だと思う。過去のオケ経験の中でも、指折りのもののように感じる。2楽章の中間部とか、4楽章は全部かな。

でも、どの楽章にも、耽美的なメロディーが奏でられる場所が用意されている。そういうところは、気持ちがよさそうだ。

終始、ずっとヴィオラばかり観ていた。ヴィオラが目立つところ、結構ある。

大変そうではあるが、3楽章などは、ヴィオラとしてもやり甲斐がありそうだ、と感じることもできたぞ!

4楽章の練習番号87以降、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロがユニゾンでメロディを奏でるところで、ここを実際に弾いたらどんな気持ちになるんだろう、と思った瞬間、急に頭が真っ白になった。

以後、ピウ・モッソで終結になだれこむまでの時間は、その真っ白から我に返るのに必死で、うまく聴くことができなかった。悔いが残った。

それにしても、圧倒的な曲であり、圧倒的なオケだった。

打ちのめされた、というとネガティブな表現になってしまうが、うーん、すごい、すばらしい、と圧倒された、黙らされた、という感じだ。

ぎっしり中身の詰まった音楽を聴いた、という感触が残った。これはラフマニノフの音楽の個性かもしれない。

さあ、果たして7ヶ月後、我々のオケは、今聴いた演奏にどこまで迫れるんだろうか、と思った。

10分の1? 10分の2?

アンコールには、指揮者のMCの後、「ヴォカリーズ」が演奏された。

これがまた絶妙。

つい今まで、シンフォニーであれほど溢れる響き、強靱な響きを出していたオケとは思えない、ひっそりとした演奏だった。

弦は人数を減らしているのか、と思ったが、そうではなかった。全員で弾いてあの弱音。凄いなあ。

舞台下手にハープと、打楽器奏者の後ろにタムタムが置かれていたので、もう1曲何かあるのかと思ったが、なかった。何だったんだろう。

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すばらしい演奏会だった。

さっき、ネルソンス=ボストン響の、ブラームス交響曲全集と、シベリウスの2番のCDを、ネット注文した。聴くのが楽しみだ。