台風19号が近づく中、大阪出張からの帰京タイミングに加えて、もう一つ思案していたのが、12日(土)~14日(月)に予定されている、マウントあさまのワークショップである。
例年通り、最初の2日間は佐久平で練習(勉強)し、最終日は軽井沢に移動して、軽井沢大賀ホールで演奏会を行う日程。
今年の課題曲は、ブルックナーの7番。昨年の8番に続く、ブルックナーシリーズの2曲目となる。
特にこの7番は、来年6月のオーストリア公演に持って行く曲の一つなので、この3日間は、それに向けてのスタートの意味合いもある。
当初の予定では、大阪から帰京したら、旅支度をして、12日の朝、出かけるはずだったが、そこにこの台風である。
事務局からは、ワークショップ自体は、予定通り行うとの連絡がメールで入った。Facebookでの仲間内の情報では、予定を早めて、前日から乗り込むメンバーもいるようだった。
さてどうしたものか。
大阪滞在中から色々考え、妻とも相談したが、結論として参加を見合わせることにした。
12日、JRが計画運休を行う中、朝早い新幹線はまだ動くとのことなので、早く出発すれば、現地に行くことはできる。
しかし、台風が接近し上陸するというその日に、家を空にすることは、やはりためらわれた。
(妻は、11日(金)から2泊で、妻の母とホテルに避難)
13日(日)には台風は去るが、自分の家はもとより、木更津の実家、妻の実家の無事は確認しなければならない。台風が行ってしまったから、すぐ佐久平へ、というわけにはいかないと考えた。
そうなると、仮に3つの家が無事であることを確認できたとしても、いくら急いだところで、佐久平に着くのは午後になる。前日の午後、夜コマから進んできた練習も、もはや大詰めだ。そこから合流して、翌日にはもう演奏会本番、というのは、初めて弾く曲であるだけに、いかにも不安である。
まして、3つの家のどれかに何かがあれば、その対応が必要なので、佐久平に行くどころではなくなる。
そう考えた結果、すっぱりとやめるのがベスト、との結論になった。
事務局にはドタキャンで迷惑をかけることになるが、途中参加の不透明な可能性を残したままで推移するのも、例えば宿泊の有無や弁当の数などに影響するわけで、これも事務局にとっては負担になると思われた。
大阪から帰宅後、以上の思案を固めてから、夜遅くなってしまったが、事務局のHさんに、事情を説明し、お詫びのメールを入れた。
誠に残念だ。仲間たちと海外公演に向けてのスタートが切れなかったのは、とりわけ悔しい。
しかし、何度繰り返し考えても、これ以外の選択肢はない。これで良いのだ。