naokichiオムニバス

68歳、ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

作曲家当ては難しい

自宅の浴室にはラジオを置いていて、風呂に入る時は、NHK-FMでクラシックを聴くのが習慣だ。

 

スイッチを入れて流れてくる音楽は、曲の途中であることがほとんどだ。

 

半世紀近くクラシックを聴いてきたこともあり、それが何の曲であるかは、わかることも多いが、時々、聴いたことのない曲が聞こえてくることがある。

 

知らない曲の場合、曲名以前に、これは誰の曲だろう、と思いめぐらすことになる。

 

これがなかなか当たらないのだ、私の場合。

 

少し前、ラジオをつけたら、ヴァイオリンとピアノの二重奏らしき曲をやっていた。モーツァルトではないな、と見当をつけたが、この種のレパートリーをそう知っているわけでもない。ベートーヴェンソナタのどれかだろうか、と思っていたら、曲が終わってのアナウンスで、シューベルトの幻想曲という曲だと知った。

 

昨日も、スイッチを入れたら、知らないオーケストラの曲が聞こえてきた。

 

コンチェルトではなさそうだ。

 

近現代の曲、とは見当がついたものの、そこからあれこれ考えた。

 

トランペットの使い方に、ドビュッシーに近いものを感じたが、ドビュッシーではなさそうだ。

 

バルトーク? とも思ったものの、バルトークのあのマッシブな響きとは違う。

 

スラヴ系か。ストラヴィンスキー、いや違うな。もしかしたらショスタコーヴィチではないかと、だいぶ傾いた後、ひょっとすると、マーラーの10番あたりか、との考えに落ち着きつつ、風呂から出た。

 

ラジオも持って出て聴き続け、曲の終わりを待った。

 

固唾を呑んでアナウンスを待つ。

 

「デュティーユ作曲、交響曲第1番。ただいまの演奏は、セルジュ・ボド指揮NHK交響楽団でした」。

 

デュティーユ。

 

知らない名前ではない、という程度で、この人の作品は数えるほどしか聴いていない。なるほど、そうか、という感覚にもなれなかった。

 

まだまだだなー。

 

昔、柴田南雄氏の著書で、氏が同じようにラジオから聞こえてきたヴァイオリン協奏曲を、瞬時に「プフィッツナー」と、そういう曲種を書いているかも知らずに言い当てたエピソードが書かれていたのを思い出す。

 

さすが柴田先生。