昨10日(日)、千葉ロッテマリーンズの佐々木朗希投手が、オリックスブレーブス戦で完全試合を達成した。
完全試合は、1994年のジャイアンツ槙原寛己投手以来、28年ぶりの快挙。
20歳5ヶ月での達成は史上最年少。
併せて、プロ野球新記録の13連続三振(従来の記録は9)、プロ野球タイ記録の1試合19三振も達成と、記録ずくめのピッチングだった。
槙原投手の完全試合は、家のテレビで観た記憶があるが、以来28年と聞くと、完全試合というものがいかに難しいか、改めて思う。
1950年代後半から1970年代前半までの時期は結構出ている。
それに対して、その後はと言えば、1978年8月の阪急今井投手の次が16年後の槙原投手、そして28年経った今回の佐々木投手と希少価値も極まってくる。
1980年代、2000年代、2010年代は1人も出ていないわけだ。
自分自身の人生で振り返れば、今井投手の1978年は、新入社員の年である。
(実はこの年の9月、後楽園球場に生まれて初めてプロ野球の試合を観に行ったのだが、それが阪急の試合で(相手は日本ハムだったと思う)、先発が今井投手。完全試合達成後初めてのマウンドだった)
槙原投手の1994年5月は入社17年目、39歳になる少し前。労働組合の専従役員の仕事をしていた時だ。
そして、今回は、既に会社を離れ、第二の会社人生として子会社の監査役を務めている間もなく67歳の時期。
1人の人間が、新入社員から中堅を経て、退職するだけの時間に、僅か3人。こう考えると、いかにめったにないことか、という気がする。
やっぱり投手の分業化が進んできたからか、とも思うが、ノーヒットノーランになるとこれは時々達成されている。
NPBのサイトから。
槙原投手の完全試合以後、23人のノーヒットノーラン達成者がいる。今回の佐々木投手は24人目だ。こちらは毎年とまではいかないにせよ、結構なペースで達成されており、同じ年に2人、3人出ることもある。
やはりノーヒットノーランと完全試合とでは大きな違いがあるようだ。
それにしても、松坂大輔や田中将大など、名だたる名投手がなしえなかった完全試合を、プロ3年目、20歳5ヶ月で達成するとは、やはりすごいことだと思う。
第一、これがプロ初完投だったというのだから、これは空前のことだろう。
さて、佐々木投手は本物だろうか。これで押しも押されもしないマリーンズのエースになったと言えるのか。まだまだ試練があるのか。注目される。
引き合いに出すのは大変申し訳ないが、1987年、初登板でジャイアンツ相手にノーヒットノーランを演じた近藤真一投手のその後がどうだったか、というのをついつい想起してしまう。
佐々木投手には、是非大成してもらいたいと願う。
<追 記>
12日(火)のスポニチに、「完全試合投手の次戦登板」という表が載っていた。
これによると、上記、私が観に行った今井投手の試合は1978年9月5日だったようだ。後楽園だったから日本ハム戦だと思ったら、ロッテ戦? そうだったかな。