｢綱とり場所｣という言い方

今場所は、白鵬３回目の｢綱とり場所｣と言われている。

私はこの言い方を好まない。

私の記憶では、75年(昭和50年)に貴ノ花が初優勝した際に、｢綱盗り｣という言い方をされたのが最初だと思う。
おそらく、73年(昭和48年)のＮＨＫの大河ドラマが、｢国盗り物語｣だったことが背景にあると思う。

これを機に、｢綱盗り｣｢大関盗り｣という言い方が頻繁に用いられるようになった。

しかし、当時から既に批判的意見として言われていたのは、横綱や大関は｢盗る｣ものなのか、ということで、私もそれに賛成だった。

さすがに、今ではＮＨＫも｢盗｣の字は使っていないが、それでも、｢綱とり｣という言葉には、感覚的に抵抗がある。

言うなら、｢横綱昇進挑戦場所｣とでも言ってもらいたいと思うのだが。