naokichiオムニバス

68歳、ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

本番終了~浦安シティオーケストラ第35回定期演奏会

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  ロビーコンサートの模様
  (写真上)レディースカルテットの「アメリカ」1楽章
  (写真下)管楽セレナーデ1楽章



24日(月・祝)、秋の定期演奏会本番。

ロビーコンサート練習、オケステリハ


団員は、9:30集合だが、その前にロビーコンサートで演奏する、「アメリカ」の練習をしようという話になっていたので、9時前に文化会館へ。
ロビーの一角で、まずメンズカルテットが4楽章を合わせる。
その後、レディースカルテットが1楽章。
時間がなくなり、男女混成の2楽章は練習できず、ぶっつけ本番となる。

10:00から、ステージで最終リハーサル。
スラヴ舞曲、新世界、アンコール、休憩の後、コンチェルト。

ばたばたの開演前


ステリハは12:15終了。

開場まで45分しかない。
いつものことだが、ここからがあわただしい。ばたばただ。

まずは着替え。

弁当。食べる時間も惜しいくらいだが、本番中にお腹が鳴ってもいけない。
まさにつめこむという感じで済ませ、今度は録画の準備。

昨日レンタルショップで借りてきたビデオカメラを、ロビーコンサートの収録に備えてセット。

天候が心配されたこの日、朝の内は日も射していたが、この頃になって、やはり雨が降り始めてしまった。

反省のロビーコンサート


あいにくの天気にはなった、それでも、大勢のお客さまがホール入口に列を作って下さり、開場。

間もなく、ロビーコンサートの開始だ。今回は、ロビーコンサートも、オール・ドヴォルザーク・プログラム。

    弦楽四重奏曲第12番ヘ長調アメリカ」より第1・2・4楽章
    歌劇「ルサルカ」より「月に寄せる歌」(管楽合奏)
    管楽セレナーデニ短調より第1楽章

アメリカ」の2楽章と4楽章を弾いた。

個人的には、2楽章は比較的まずまずといったところだった。

ひたすら伴奏に徹するこの楽章、ヴィオラ弾きには本当にやり甲斐がある。この楽章はどうしても弾きたかった。
(そして、今回、コンチェルトの練習で団内ソリストを務めたSさんのチェロで、この楽章を聴きたかった)
私がもっともっとしっかりした音程で、全体のハーモニーを作らないといけなかったが。

4楽章はうまくいかなかった。どうしても弓のコントロールが安定しない。思い入れのある曲なので、ムキになって弾かないようにと心がけるつもりだったが、やはりお客さまの前での本番となると、緊張もするし興奮もする。弾きながら、「何でこんなきったねえ音しか出せないんだろう」と思いつつも、どうにもならぬまま、曲が終わってしまった。

いつものことだが、練習が足りなかったとしか言えない。堅実に演奏していた他のメンバーに迷惑をかけてしまった。

そしてオケ本番


反省しつつ、ビデオカメラをホールに移して録画の準備。

いよいよオケの本番だ。

  ●浦安シティオーケストラ第35回定期演奏会

     日 時 08年11月24日(月・祝) 13:00開場 14:00開演
     会 場 浦安市文化会館大ホール
     指 揮 矢澤 定明
     チェロ 桑田  歩(NHK交響楽団、当団低弦トレーナー)
     曲 目 ドヴォルザーク スラヴ舞曲第1集より第1番ハ長調
          ドヴォルザーク チェロ協奏曲ロ短調
             アンコール:バッハ 無伴奏チェロ組曲第2番より「サラバンド
          ドヴォルザーク 交響曲第9番ホ短調新世界より
             アンコール:ドヴォルザーク 「チェコ組曲」より「ポルカ

オケでの演奏は、個人的には、緊張することもなく、弓の毛を切ることもなく、無難にできたと思う。

オケ全体としても、存分に力を出し切れた演奏ではなかっただろうか。

本番のステージでも、コンチェルト、「新世界」のメロディの美しさ、ドヴォルザークの美質を存分に味わった。

コンチェルトの後の、桑田先生のアンコールは、バッハ。会場の空気の中に静かにしみ入っていくようなチェロの音色だった。

そして、オケのアンコールは、ドヴォルザークの「チェコ組曲」から、「ポルカ」。
のだめカンタービレ」のドラマ版で、第1回の冒頭部分を始め、何度も使われて、日本では一躍有名になった曲だ。

「オーケストラ」というものは、人間がこの世に産み出した文化の中で、最高のものの一つではないだろうか。
今回に始まったことではないのだが、弾きながらそんなことをずっと思っていた。

1,000人超えどころか1,100人超え!


今回、団長から「1,000人超え!」の指令が出ていた。

開場時、あいにく雨が降り始めたものの、お客さまの出足はよかった。

ロビーコンサートで演奏していても、いつもよりたくさんのお客さまが聴いて下さっているのがわかった。

そして、オケ本番。
本ベルが鳴って、団員が舞台袖から順次ステージに出て行くと、客席から大きな拍手が。
これにはびっくりした。こんなことは、普段はない。たぶん初めてだ。

だって、プロオケだってそんなことないものね。ウィーン・フィルとか、超有名外来オケならあることだけど。

全員がステージ上に着席するまで、その拍手は続いた。

席について、改めて客席を見てみると、いつもとは比べものにならないお客さまで埋まっている。
過去、市民演奏会や市民ミュージカルでは、満席を経験しているが、それはソリストや合唱のメンバーがいての集客だ。
我々のオケ単独でこんなにたくさん入ったのは初めてのことだ。

演奏する前から、ちょっと感激で胸が熱くなってしまった。
演奏していても、いつもよりはりあいがある。やっぱり、音楽をやるというのは、聴いていただくことが一番大事なのだと、改めて思った。

休憩に入ってから、「トイレに行列ができているから」と、休憩時間も延長。

何か、有名アーティストのライブ会場みたいだなんて思ってしまった。

打ち上げの席で入場者数の報告があった。
概数で、1,100人は超えたとのこと。

ホールの定員は約1,300人だから、本当に上々だ。
みんなでがんばって集客活動をした成果だ。

さあ、課題は、次回の演奏会以後、この人数を維持していくことだ。
1回限りのフロックということにせず、次回もまた、同じくらいのお客さまに聴きにきていただけるよう、がんばらねば。

終演後


終演後は、いつものように、ロビーで、聴きにきて下さった知人、友人にご挨拶。
この時間は本当に嬉しい。

時間が限られているので、ゆっくりお話もできないのだが、ありがたいの一言だ。

そして、打ち上げ。
いつものことだが、飲んでいる内に、もう何を話しているのかもわからなくなってしまう。
帰りも、久しぶりに乗り越しをやった。

でも、やっぱり、打ち上げあって、本番が完結するんだ。

トップを下りて


今回の演奏会では、3プルトの表で弾いた。

13年前に入団して、最初の演奏会を別にして、以後はずっとトップに座ってきた。
これは、このオケの場合、ヴィオラの団員が極度に少ない時期が続いてきたからなのだが、やっとここ何年かで、若い団員が入団し、定着するようになった。

現時点ではヴィオラの団員は6人いる。

トップで弾くことは、色々な意味で大変ではあるのだが、一方で得難いやり甲斐もある。
個人的には、トップで弾くのは好きで(オケのためになっているかどうかはまったく別だが)、これまで続けてきた。

しかし、そういうやり甲斐は、もう10年以上も独占して満喫して来られたのだから、もう若い人たちに譲っていかなければならない、と思うようにもなった。

昨年春の定期演奏会から、演奏会の半分、前半か後半かで、若い団員にトップを弾いてもらうようにしてきた。そして今回、全面的に下りての本番となったのだった。

トップでない形で一つの演奏会を終えるのは、ある面では気が楽だったが、一方ではどこか物足りなくもあり、複雑な気持ちだった。

しかし、半年間の練習のプロセスでは、前に座った若い人たちが、本当に一所懸命取り組んでいて、そのことが私にはとても嬉しかった。

やはり世代交代はしていかないといけない。

打ち上げの席で、ヴィオラメンバーの間では、次回はどうするかという話をした。結論は出なかったが、私としては、若い世代に引き続きがんばってもらいたいと思う。
(ローテーションの中で、たまにまた前に座らせてもらえれば、それもまた嬉しいことだとは思うが)

※本番往復の音楽
    ドヴォルザーク アメリ
       スメタナ四重奏団(66年録音)
    ベートーヴェン 交響曲第1番
       コンヴィチュニー=ゲヴァントハウス管
    ムソルグスキーラヴェル 展覧会の絵
       バーンスタインニューヨーク・フィル