naokichiオムニバス

68歳、ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

7月場所初日

7月場所初日。

東、水桶のところに、いつもの和服の女性の姿。
2階席に「米常」の看板。
これらを見ると、名古屋場所、今年も7月か、と感じる。

今日は「浴衣デー」だそうで、浴衣での来場客に、団扇などのお土産が配られたとのこと。
NHKの放映画面にも、浴衣姿の女性が何人も映し出された。

幕内前半戦は、正面解説北の富士さん指摘の通り、あっけない相撲が目立った。

栃乃若妙義龍は、妙義龍が流れのいい攻めで、一方的に押し出した。
妙義龍は、場所前にいい稽古をしていたとのこと。久しぶりに期待できるか。

遠藤の人気は本当にすごい。土俵入り、取組で土俵に上がると大歓声があがる。
場所前は、多くの人が稽古場を訪れたと聞いた。
初日の照ノ富士戦は、懸賞が16本かかった。
何とか、人気先行とならず、実力が伴って行ってほしいものだ。
さて、その照ノ富士戦は、大熱戦。いい相撲だった。
遠藤は、立ち会い押し込まれつつも、右前まわしをとって頭をつけ、照ノ富士に上手を与えない、いい形を作った。
これは遠藤のものかと思われたが、照ノ富士は、遠藤の左下手を徹底して嫌った。
遠藤も、よく前に出て攻めたが、下手をとれない状況では、さすがに攻めきれない。一度は下手に手がかかったが、すぐ切られた。
照ノ富士は、頭をつけられながらも、左下手一本でしぶとく構える。
機を見て、遠藤が右足で内掛け気味に照ノ富士の左足を払い、相手の体勢を崩すと、すかさず右にまわりながら、出し投げを連発したが、決めきれない。
逆に照ノ富士が、右上手をさぐってとると同時に、左差し手を返した。
遠藤は、右がバンザイの形になり、これで形勢は逆転。
照ノ富士が、左差し手をつきつけるようにして、赤房下に寄り切り。熱戦に決着をつけた。
遠藤にまだ足りぬ部分があることを感じたが、それ以上に、照ノ富士という力士が、侮れぬ実力をつけていることの方を痛感した一番。

千代鳳豪風は、互いに低さを競うような攻防から、千代鳳が粘り勝ち。

玉鷲大砂嵐は、立ち会い、大砂嵐が右かちあげの後、左で相手の顔を張ると、これが効いて、玉鷲が崩れ落ちた。
荒々しい相撲は、大砂嵐の魅力ではあるが、それにしても、ちょっとどうかという面がある相撲だった。
あからさまに相手の顔を張りに行く相撲について、向正面舞の海が疑問を呈したが、北の富士さんは同調せず。
大砂嵐は、右かかとの具合がまだよくないようだが、初の上位の今場所、どうだろうか。

栃煌山魁聖は、立ち会い当たって、栃煌山が左に動くと、魁聖はばったり。
栃煌山は、万全な調子ではないらしいが、まともな勝負を避けた感があった。
放送席は、藤井アナ含めて、声なし。

14場所連続の関脇となる豪栄道(とは言え、すべて勝ち越してはいないので、ラッキーな面はある)は、嘉風の作戦にはまった。
時間いっぱいから、嘉風が、相手の呼吸をはずすように、待った。いかにもかけひきという待っただった。
2回目は、嘉風がつっかけ気味に立ち、立ち会い成立が微妙なタイミングだったが、豪栄道は待ったすることなく立ってしまった。
そこからは、豪栄道は後手にまわったままで、嘉風に存分に動かれた末、はたかれた。
北の富士さんが、豪栄道について、「どういう相撲がとりたいのかがわからない」と言ったが、まったく同感。
こういう状態では、たまに好成績をあげたり、上位を食うことがあっても、自らが大関にふさわしい力士になるには、今一つ足りないものがある。

カド番の琴奨菊豊真将は、立ち会いに琴奨菊がつっかけて、一方的に押し出したが、これは不成立。
2回目の立ち会い、琴奨菊は、豊真将の右からの突き落としにのめりながらも、左差しから一気に攻めて、白房下に寄り倒したに見えたが、物言い。
リプレイを見る限りでは、琴奨菊の右手がだいぶ早くついてはいるものの、背中から落ちる豊真将の体がないと見た。
しかし、協議の説明では、琴奨菊の右手と豊真将のかかとが問題となったようで、取り直し。
取り直しの一番は、琴奨菊が頭で当たり、正面に攻め込んでおいて、右からはたきこんだ。

稀勢の里松鳳山は、例によって松鳳山が立ち会いもろ手突きで攻めたが、稀勢の里は、下から相手のかいなをはねあげるようにして応戦、そのまま黒房下へ押し出した。

横綱2場所目の鶴竜は、順調なスタートとは言えない内容。
との一番、低く当たって着いて攻めたところまではよかったものの、勢に右を差して返されると、俵を背にして危ない体勢になったが、右からはたいて、何とかしのいだ形での白星。
勢としては、右が入った時点で密着できれば勝機があったと思うが、その前に動いた反応のよさは、鶴竜らしさが出たと言えば言える。

日馬富士碧山は、一方的な内容に終わった。
日馬富士が鋭く頭で当たって突き上げて出ると、碧山はすぐまともに弾いてしまい、何もできずに土俵を割った。
その後のだめ押しは、もはや癖になっているのだろうが、よくない。

結び、優勝30回の大台がかかる白鵬は、曲者安美錦との対戦。
時間いっぱいから、安美錦が、先に手をつきながら、待った。これには、白鵬も頭に来たか、右からかちあげるようにして、安美錦を土俵下に突き飛ばした。
2回目に立ち上がり、もみあいから、安美錦が弾いたところを、白鵬がついて行って、正面に押し出した。
安美錦としては、白鵬にまわしをとらせない作戦だったと思うが、及ばなかった。