naokichiオムニバス

67歳会社員。ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

ミラン・シュカンパ氏逝去

昨16日(土)、銀座山野楽器本店で、「音楽現代」の最新号を買って、帰りの電車の中で読んでいたら、巻末の「告知板」ページに、ミラン・シュカンパ氏の訃報を見つけた。

4月14日逝去、享年89、とある。

シュカンパ氏は、スメタナ四重奏団のヴィオラ奏者だった。

私が学生の頃、弦楽四重奏団と言えば、スメタナ四重奏団が横綱格だった。他に、ブダペストアマデウス、ジュリアード、ラサールなど、弦楽四重奏団は多士済々だったが、「レコード芸術」でのオピニオンリーダー、大木正興氏がスメタナを絶賛していたことから、やはりスメタナがナンバーワン、という受け止め方をしていた。アルバン・ベルク四重奏団がまだレコードデビューする前の時期である。

スメタナ四重奏団は、私の大学の大学祭にたびたび来て演奏したので、聴きに行った。

ドヴォルザークの「アメリカ」や、スメタナの「我が生涯より」の、いずれも第1楽章の冒頭での、シュカンパ氏のソロは忘れられない。

彼の野太く深々とした音に、ヴィオラってこういう音が出るんだ、と驚いたが、それだけでなく、音楽が求めれば、それに加えてもっとドスの効いた音も出すヴィオリストだった。

大学祭での演奏においては、彼らに直接会う機会はなかったものの、人を介して、スプラフォン・レーベルのベートーヴェンのレコードジャケットにサインをもらった。

ソロのレコーディングとしては、やはり大学時代、スプラフォンの廉価盤で、モーツァルトのK364の協奏交響曲を出していた。レーデル指揮のチェコ・フィル。カップリングは、モーツァルトのヴァイオリンとヴィオラのための二重奏曲。相方は、1番が、スメタナ四重奏団のファースト・ヴァイオリンだったイルジ・ノヴァーク、2番がヨセフ・スークだった。

少し後に、そのスークを招いて、モーツァルトの五重奏曲全曲をレコーディングした時、通常であればゲストプレーヤーはセカンド・ヴィオラを弾くところ、シュカンパ氏がセカンドにまわって、スークにファーストをまかせたのも、印象に残っている。

そんなスメタナ四重奏団を、レコードで、実演で、長く愛聴したが、1989年に惜しまれつつ解散して、もう30年近くが経とうとしていた。

シュカンパ氏の訃報に接し、残念な思いと共に、彼らの演奏に熱中した若い頃を思い出した。

このページには、ウィーン・フィルのホルン奏者だった、ギュンター・ヘグナー氏が、やはり4月に74歳で亡くなったとの記事も載っていた。

ヘグナー氏は、ベームの指揮で、モーツァルトのホルン協奏曲全曲を録音しているが、この時に使ったウインナ・ホルンが、ヤマハ製のものだったことが話題になったのを覚えている。