naokichiオムニバス

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旧国立駅舎再築現場一般公開(見学会)<3>

集合場所は、南口の東寄りにある、くにたち・こくぶんじ市民プラザ。

受付で名乗り出る。竹中工務店の名前が入った腕章と、アンケート用紙、それから「B」と書かれたカードを受け取る。

勧められるままに、最前列中央の席に座る。目の前にプロジェクターのスクリーン。

定刻となり、まず、国立市教育委員会教育長の是松昭一氏が開会挨拶をされた。

・旧駅舎は、1926年(大正15年)4月に開業。
・箱根鉄道(後のコクド)が、一橋大学誘致、学園都市開発の一環として建築し、国に寄付した請願駅であった。
三鷹-立川間の立体交差事業に伴い、国立駅も高架化されたことから、2006年に取り壊され、12年経つ。
・解体時、旧駅舎の部材は倉庫に保管し、再築に向けた動きを進めてきたが、2017年、再築場所の土地をJR東日本から市に譲渡してもらう契約に至った。
・再築する建物は、1926年開業当時の意匠とすべく計画を進めている。従って、皆さんの記憶にある国立駅そのものではない。
・完成は、2020年2月を予定している。

次に、パワーポイントの映像を観ながら、国立市竹中工務店の方から、再築計画の概要が説明された。

・旧国立駅舎は、当時イギリス田園都市住宅の流行であった、赤い三角屋根と白い壁が特徴で、原宿駅河辺駅羽村駅も同様の意匠だった。
・再利用材での復原は全国的にも珍しい事業である。
・当地に木造の建築物を建てることには、法規制上のハードルがあったが、文化財に指定を受け、保存建築物として建築基準法の適用除外認定を得るプロセスでクリアした。
・2006年10月に基本計画がスタート、2016年3月基本設計、2017年2月実施設計と進んできた。
・旧駅舎については、建築当時の図面や古い写真など、普通は残っていないような貴重な資料が現存しており、これを元に、開業当時の意匠による再築を目指すことができた。2006年の解体時には既になくなっていた、屋根の飾り窓(1959年の伊勢湾台風に伴う改修の際に撤去されたとみられる)なども再現する。
・倉庫に保管していた部材の内、木材については、腐朽程度を一つ一つ調べ、使えるものはできるだけ使うようにしたが、使用が難しいものについては、新材を用いる。

説明の後、質疑応答。この見学会に応募される方々だけあって、熱心な質問がいくつも出された。

次に、A班とB班に分かれての見学に移った。私は受付で「B」と書かれたカードを受け取っており、B班。

見学は、
   説明を受けた会場の後方に陳列された展示物の見学
   工事現場の見学
の2コースがあり、私のB班は、最初に展示物見学。A班は工事現場の見学に向かった。25分ほどで交替する形。

展示物の見学は、国立市竹中工務店の方が、適宜説明して下さった。

箱根土地に保管されていたという、建築時の図面の現物を見ることができた。図面は撮影禁止。

旧駅舎の部材の数々。こちらは撮影可。

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