接近、上陸の12日(土)は、1日外に出ず、一人で過ごした。
日中から風雨は強かったが、夜、静岡県に上陸した頃から、さらに激しさを増した。
いよいよ来たか、と思った矢先に、ゆら、と揺れを感じた。ん? 地震か?
こんな時に地震かよ!
同じ天災で、地震と台風に発生メカニズムの関連があるのかないのか、知らないが、未曾有の台風が来ようという時に重ねて地震とは。
勘弁してくれ、と思ったが、幸い大した揺れではなく、余震もなかった。
(気象庁の地震情報のページを見ると、それ以後、全国どこにも地震の発生はない)
進路予想を見ると、日付が変わるまでの6時間くらいが山か。外の激しい風雨の音を聞きながら、過ぎてくれるのをひたすら待つ。
11階に住んでいるが、強風で部屋が揺れる。これは、15号の時と同じだ。不快感はあるが、まあ我慢するしかない。
この日の朝、一度停電と断水を経験しているだけに、さらに風雨が強まっている中、いつ停電してもおかしくない気がする。朝は外が明るかったのでよかったが、暗くなった今は、灯りが消えた瞬間に漆黒の闇だろう。
トイレに行くにも懐中電灯を持って歩いた。
22時を過ぎたあたりから、風の音が遠くなったように感じた。ピークは過ぎたのか? いや、まだかもしれない。
そんなことを思いながら、テレビの台風情報を眺めて過ごす内、日付が変わった。
風の音は引き続き遠い。もう大丈夫かな。
と思いながら、寝ることにした。
一夜明け、快晴。
テレビでは、北へ移動した台風の様子や、各地の河川氾濫の情報を伝えているが、とりあえず、自分の住んでいる場所からは去ってくれて、安堵。
家の被害を確認する。
南側のベランダ、ガラスサッシ戸の下に雨水が吹き込んでいたが、そこには妻が予めタオルをあてがって養生していたので、家の中までの被害はなかった。
ホテルに避難していた妻と、妻の母と合流し、昼前、妻の実家へ。
こちらも、玄関の戸の下から雨水が吹き込んでいたが、妻が養生してあって事なきを得た。
それ以外の被害はなかった。
一旦千葉に帰宅してから、今度は木更津へ。
昨日のことを思うと嘘のような平和な空だ。
さて、いかなる状況であろうか。
心配しながら到着したが、屋根瓦は無事。15号の時には破損があったが、その折、修理と併せて、今後の台風のために補強作業もしてもらっていたので、大丈夫だった。
家の中も問題なし。
唯一、庭木の内、1本が倒れるまでではないが、傾いてしまっている。これは、追って業者さんを呼んで対応してもらわなければ。
あと、近隣のアパートの雨戸が飛んできて、庭に落ちていた。結構な距離があるが、やはりすごい風だったのだろう。これによる被害がなかったのは幸いだった。
アパートの管理会社に電話して、取りに来てくれるように頼んだ。
そんなことで、3つの家、いずれも大きな問題はなく、幸いだった。
千葉に戻ったのはもう夕方。長野のワークショップへの途中参加など、やはり無理なことだった。また、この日の午後は、浦安オケのホール練。長野に行かないのなら、そちらに出られるか、とも一瞬思ったが、それも難しかった。
どちらのオケ活動にも縁がない3連休になったが、台風では仕方がない。ラグビーワールドカップやクライマックスシリーズの試合中止を始め、それぞれの人にそれぞれの生活で、大切なことがたくさんあっただろう、この3連休。
命があり、家も無事だったことに、何を重ねて望むことがあろうか。