何はともあれ、まずは生誕250周年のベートーヴェンから何か選ばなければ!
シンフォニー、コンチェルト、ピアノ・ソナタ・・・。
数々の傑作から何を選ぶか迷いますが、14番のカルテットにします。
13番作品130、14番作品131、15番作品132の3曲は、「これを聴かずに(知らずに)死んだら、人生ほんとにもったいないですよ」と、強く強く強く言いたい音楽。
3曲の内、どれが一番好きか、どれが一番傑作と思うか。これは、学生時代から今に至るまで、答えが出ていません。
ある時は15番と思い、気がつけば13番が一番と思ってるし・・・。
弦楽四重奏以外の全作品を含めた、ベートーヴェンの到達点としては、やっぱり14番かなあ。
(32番のピアノ・ソナタも、比類のない孤高の音楽だけど・・・)
全編、いささかの隙もない、完璧無類の作品ですが、その中でも特に圧倒されるのは、第4楽章。変奏曲の大家だったベートーヴェンが登り詰めた高み。
この3曲、作曲された順番は、15番→13番→14番。そして、楽章数は、5→6→7。一つずつ増えていくのが興味深い。
自分で弾いてみたいカルテット、となるとまた違ってきますね。土台、ここに挙げた3曲なんて、とても手が出ないわけで。
弾いたことがなくて、弾いてみたいのは、10番「ハープ」と11番「セリオーソ」。
Iさん、もし機会があれば、ご一緒に。
(初めて聴いた14番のレコードは、大木正興氏大絶賛の、スメタナ四重奏団のスプラフォン盤。バーンスタインがウィーン・フィルを指揮した弦楽合奏版は、彼が自身のすべての録音の中で、最も大切なものと言っていたそうです)