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68歳、ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

オーケストラ・モデルネ・東京練習日誌~午前、午後と長時間練習

23日(火)は、滝野川会館大ホールで、オーケストラ・モデルネ・東京の練習。午前、午後と長時間の練習だった。

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4日前の19日(金)、3月6日(土)の本番について、会場と演奏会の時間帯が変更となった。本番は19:00開演を予定していたが、新型コロナウイルスに伴う緊急事態宣言下、本番会場である調布市グリーンホールは18:00閉館の扱いとなってしまった。予約済みの団体も同様とのこと。

そのことが判明した時点では、会場はそのままで、当日リハーサルを行う予定だった午前中を本番とする案が示されていた。それが変更となり、急遽取れた別会場で午前中にリハーサル、午後本番を行うことになったのだった。

 

   オーケストラ・モデルネ・東京 本番2週間前に会場と時間帯変更
      https://naokichivla.hatenablog.com/entry/2021/02/21/084650

 

練習冒頭、指揮の篠﨑康男先生から、いきなり本番でなくリハーサルができることになってよかった、とお話があった。

 

10時、練習開始。

 

ヴィオラは7人中6人が参加。その内トップのSさんは仙台からの参加だが、先日の地震のために東北新幹線が運休している影響で、遅れて参加との連絡がパートのLINEに入った。Sさん到着まで、1つずつ前に詰めて座ることになった。

 

マーラーの10番のアダージョから練習した。

 

練習番号9から始まった。

 

12番のヴィオラのソリで予想通りつかまった。ヴィオラのソリは、曲の冒頭を始め3回あるが、3回目にあたるこの部分が一番難しい。ト音記号ショスタコーヴィチの5番の1楽章並の高音を出さないといけない。ショス5のあのくだりは白玉音符ばかりだが、このマーラーは8分音符で音が動くので非常に辛い。

 

篠﨑先生から、13番のところはダンテの「神曲」の地獄編のイメージでとのお話があった。

 

休憩。

 

再開後は少し飛んで26番から。tuttiでの強奏の部分だ。管楽器の音程を念入りに調整。ここの弦は、細かい分散和音を弾く。

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ヴィオラも他パート同様、音域の広い分散和音の上下がある( ↑ 右のページです)。管に消されて聴こえないはずなので、適当でいいかなと思っていたのだが、そうはいかなかった。

 

「弦だけで」。えー・・・?

 

その後、曲頭に戻っての練習。

 

トップのSさんが到着されて後ろに座られた。

 

12:20頃、午前の練習終了。再開は13:15.

 

滝野川会館の近辺にはコンビニや飲食店がなく、かつ会館内での持ち込み品の飲食も禁じられているとの情報が事前にメーリングリストに流れた。買って持って行っても食べられないのでは仕方がない。少し歩くが駒込駅へ行けば何か店があるだろうと行ってみた。

 

駒込駅まで行かない内にいくつか飲食店が見つかった。店内があまり密では困る。店内の様子をうかがいつつ、宴客という中華料理店に入ることにした。何しろ昼食休憩が1時間足らずなのでできるだけ早く食べてしまわなければならない。迷っている余裕はないのだ。

 

店内を見まわすと、「冷し中華」の水色の紙が貼ってある。

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え? この時期に冷やし中華食べられるの? そう寒くはないし、頼んでみることにした。店員さんに、貼り紙を指さしながら、「あれ、できるんですか?」と聞くと、厨房に聞きに行ったが、やっぱりだめだった。はがし忘れ?

 

「週替り定食」の中からC(豚肉と野菜の辛味噌炒め)を頼んだ。

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午後の練習がスタート。

 

副団長のIさんから、運営メンバーとコンミス、弦のトップの紹介があった、。

 

その後、篠﨑先生から、本番では、最初のモーツァルトの「ドン・ジョヴァンニ」序曲(オペラ仕様で静かに終わる)と次のマーラーは、ほぼアタッカで演奏したいとの話があった。管奏者の交代はあるができるだけ間を空けないでマーラーを始めるとのこと。

今回の選曲ではマーラーが先に決まり、その前に何を持ってくるか、ということで「ドン・ジョヴァンニ」にしたそうだ。マーラーモーツァルト、そしてワーグナーを敬愛しており、オペラ指揮者として彼らの作品を指揮した他、最後に「モーツァルト!」と言って亡くなったことから、このつなぎにしたとのお話だった。

 

午後の練習は、演奏会の最後に演奏するシベリウスの「フィンランディア」から。

 

これも篠﨑先生のお話では、この曲は全員で演奏するとのことだ。

 

フィンランディア」は、昨年12月の初回練習以来。

 

篠﨑先生はこの曲に対する熱い思いがあるようで、色々な話をされた。

この曲は、常に他国の圧政の下にあって民族の結束を失わなかったフィンランド人にとっては、チェコにおけるスメタナの「我が祖国」のようなものなのだそうだ。

日本だと前プロに置かれることが多いが、現地では必ず最後に演奏されるとのこと(例えば「クレルヴォ」のような長い曲の演奏会であっても)。今回の我々の演奏会でも、7番のシンフォニーの後に、アンコールとしてでなく演奏会本編の最後に置かれている。

 

また、フィンランドでは、合唱付きで演奏するのが当たり前。合唱なしでの演奏は、「第九」をオケだけで演奏するようなものなのだそうだ。

歌が付く場合の歌詞(シベリウスも承認したもの)が紹介された。中間部のメロディにつく歌詞だが、最初に木管で演奏される部分は、美しいフィンランドが歌われていて、その後、メロディが弦に移ったところは、フィンランド人よ立ち上がれ、という内容とのこと。

 

次に、シベリウスの7番の練習。

 

練習記号Nの前からスタート。Qまで行ったところで一旦休憩。

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休憩時はドアを開放するので、音出しは禁止である。

 

再開後はUまで行ってから曲頭に戻り、曲尾までの練習が続いた。

 

再度の休憩の後、Oからまた練習してRの先までで終了。

 

最後に、「ドン・ジョヴァンニ」序曲。これも、12月の初回練習以来だ。

 

結構テンポが速く、集中を強いられる。

 

16:40頃練習終了。

 

長時間の練習は大変疲れたが、すべての曲を弾き込むことができたのはよかった。

 

ところで、初めて参加するオケなので、知った人がほとんどいない。

それは仕方がないとして、ヴィオラの場合、メンバー7人中、5人が娘のような若い女性。それに私と同世代の男性のKさん。若い女子5人におっさん2人という構成なので、彼女たちにどう接したらいいものか、なかなか厳しいものがある。

トップのSさんとは、ボウイングのこととかで会話をするが、他の方々とはほとんと話をしたことがない。年配者の方からコミュニケーションをとらないといけないんだろうな、と思いつつ、なかなか・・・。

 

あと、今の時代、全員が常にマスクをしているわけだが、やっぱり面識がない同士だと、どんな顔か、顔全体を一度も見たことがない、という形になるわけで、これも結構壁というか、距離が縮まらない要素かもしれない。

 

本番まで、残る練習は27日(土)と28日(日)の2回。数少なくなったが、できるだけ周囲の皆さんと話すようにしよう。


※練習往復に聴いた音楽
    オフコース 愛を止めないで
    小田和正 愛を止めないで
    ドヴォルザーク 新世界
       カラヤンベルリン・フィル(1964年録音)
    シベリウス 交響曲第7番、アンダンテ・フェスティーヴォ
       尾高忠明=札幌響
    マーラー 交響曲第10番 アダージョ
       バーンスタインウィーン・フィル
    シベリウス 交響曲第7番
       セーゲルスタム=ヘルシンキ・フィル
    シベリウス フィンランディア(合唱付き)
       オーマンディフィラデルフィア管(1959年録音)
    プロコフィエフ 交響曲第5番、キージェ中尉
       小澤征爾ベルリン・フィル