1991年の6月か7月頃、「禁酒星取」を始めた。
自分で始めたことだが、これはなかなか面白かった。
平日に家で飲みたくなってしまった時も、いわゆる星勘定をして、成績が下がらないように我慢することもあったし、白星を重ねていこうにも、会社関係の飲み会が続いたりすると、なかなか思うにまかせなかったり。
そんなことを重ね始めて間もなく、他のことでもこれをやろう、と思いついた。
一つは勉強に関するものだった。
当時36歳。もう会社では充分中堅と言える勤続年数には達していたが、この時点で、仕事に関して何か自信が持てるものはあるかと問われれば、これですと言えるものがないと感じていた。やらされてきた仕事はそれなりにできているが、それだけではないか、と。
もう30代後半に入ったのだから、そろそろ自分でちゃんと何か勉強することを習慣にして、将来に備えるようにしよう、と思ったのだった。
では、具体的に何をやるのか。小さいことから確実に、と思い、1日15分、仕事に関する知識を得るための読書をしよう、と決めた。
原則的には昼休みに15分、本を読むことにした。外出や出張の場合は外出先で。とにかく1日15分。
これについても星取をつけることにした。「勉強星取」である。
15分本を読めば○、さぼったら●。
外部のセミナーに参加すれば、その日は15分の本は見送って○。資格取得のための文字通りの勉強をした場合も同様。
それから運動に関するものもやろうと考えた。
もともと「禁酒星取」は、保健師の健康面談で始めたものだったが、面談では体重が多すぎることについても指摘されていた。
そこで、これもそろそろ意識的に少し運動をするようにしよう、と考えたのだった。
ジムに行って本格的な運動をするとかいうのでなく、ウォーキングをするとかラジオ体操をするとかの運動である。
その日何かすれば○、さぼったら●。
あと一つ、「AV星取」というのも考えた。「AV」と言ってもアダルトビデオじゃないですよ。オーディオヴィジュアルのAV。
レコードコレクターの私は、会社帰りとかについふらっとレコード店に寄り道して、あれこれ買ってしまうのが生活の常だった。
そこで、これを星取成績で律するため、何も買わない日は○、買った日は●の星取をつけようと考えた。
もともとつけていた「禁酒星取」に加え、これら3つ、勉強、運動、AVの星取を、同時に始めた。禁酒と同じ1991年の確か9月くらいだったと思う。
以後、今日まで、4つの星取をつけ続けて、今年で30周年に達したわけだ。
2021年9月の「勉強星取」、「運動星取」は、こうなっている。
尚、最後の「AV星取」だが、○を増やし●を減らそうとする行動は、この星取に限って、裏目に出た面がある。
つまり、●の数を抑えようとする反面、ある日レコード店に足を運んで買い始めたら、他の日にまた●を増やすよりは、どうせ今日は●(同じ1敗)なのだからと、あれもこれも買う傾向が見えるようになった(1枚買っても5枚買っても1敗は1敗)。ある日○で我慢したしわ寄せが他の日に出る形。レコード支出の抑制という本来の目的からは外れてきてしまった。
星取自体は現在でも続けているが、何か買ったかどうかの記録以外はほとんど意味のないものになっている。
ということで、この星取については、これ以上ふれない。