naokichiオムニバス

67歳会社員。ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

ベートーヴェン交響曲マラソン(大学オケOBOG有志イベント)

13日(土)、三鷹市芸術文化センター風のホールで行われた、「ルートヴィヒ・ヴァン。ベートーヴェン 第3回 生誕250周年 交響曲ラソン譜読み大会」に参加した。

大学オケOBOG有志によるイベントである。

 

このイベントは昨年も行われて、だいぶ早い時期に先輩から情報を得ていたのだが、結局実際に参加するには至らなかった。残念、とFacebookに投稿したところ、それを見た後輩から、今回の開催についての情報をもらい、今度は早くからエントリーしておいた。

 

今回は、4番から8番までの5曲を演奏する「ハーフマラソン」とのことだった。

 

楽しみにしていたのだが、直前になって、台風8号の接近という問題が生じた。

大阪への旅行中、テレビで気象情報を見ていると、熱帯低気圧が日本に近づいており、これが遠からず台風になると報じられていた。普通の台風は南の方で発生して北上してくるが、今回は熱帯低気圧のまま接近してきて、やがて台風になるという珍しいパターンのようだった。

台風になった場合、まさに三鷹ベートーヴェンを弾く13日あたりで、関東地方に最も接近し、上陸するかもしれない、とのこと。

 

さてどうしたものか、と思案しながら、12日(金)、大阪から帰京した。

まずそもそもこの状況で実際にやるのか? とも思ったが、幹事のFさんからは、当日に向けての最終連絡のメールが入ってきており、決行されるようだ。

まあ、会場も押さえて、参加費は事前徴収しているし、私のように遠方から参加する人ばかりでもないのだろうから、この時点で中止します、という話にはならないだろう、と理解した。

 

帰宅後、気象情報をチェックするが、進路がそれてくれる様子はない。

千葉から三鷹まで行けるのか。行けたとして、1日楽器を弾いて無事帰ってこられるのか。

この時点ではどうすべきか判断がつかないので、最終的には13日当日朝の情報を見て決めることにした。

Fさんには、千葉から行くので、台風の状況によっては往復の足に懸念があること、また実家のケアも必要になることから、明朝の情報を確認した上で、全面的に欠席、あるいは行ったにせよ途中で退出の可能性がある旨、メールした。

 

明けて13日。

外を見ると雨は降っていない。

テレビで台風情報を確認する。このまま進むと静岡あたりに上陸する進路になっている。ただ、関東地方で風雨が深刻になるのは13日の夕方から夜以降のようだった。

少なくとも、定刻までに三鷹に行くことに支障はない。問題はその後だ。

三鷹に向かうことを決めた。後は、行ってから外の状況を見て、危なそうだったら途中で帰ってくる方針にした。

 

7時前、家を出た。雨が降っていないどころか、一応晴れている。これからどんどん悪化するのだろう。

 

東京駅から中央快速に乗って三鷹へ。9:15集合である。

 

会場の三鷹市芸術文化センターには、南口から行く。歩いて行けない距離ではないようだが、バスもあるそうなので乗ることにした。

三鷹駅で昼食用におにぎりなどを買う。会場近くでも調達できるとの情報はもらっていたが、その時点の天候がどうなっているかわからないので、買って行くに越したことはない。

 

三鷹駅、久しぶりだ。何年ぶりだろう。

 

南口に出てバス乗り場をさがしながら行くと、楽器を持った人が何人か並んでいた。

2番乗り場から、鷹56系統のバスに乗って3つ目、八幡前というバス停で下りると、そこが会場のすぐ前だった。

 

既に入口の手前には何人かの人たちが集まっていた。

入館を待っていると、ホルンのSt氏がやってきた。今回の情報をくれた後輩である。また、同じホルンのSu氏とも顔を合わせた。在学中に一緒に演奏したメンバーの参加はこれくらいである。あと、ヴィオラの少し後輩のS氏くらいが知っている顔ぶれだ。

 

入館後、Fさんが声をかけてきてくれたので、改めて、状況によっての早退を伝えた。

 

ホールに入る。立派なホールだ。

通常なら、こういうイベントは大学の兼松講堂を借りて行うところだろうが、コロナ禍の今はそれができない。普段、母校キャンパスは市民の憩いの場として開放しているが、今は部外者は入れないらしい。

(それどころか、現役のオケの学生たちは、学内の部室で練習できない状況だと聞く。学外で練習場所を確保するのは経済的にも大変だろう)

 

プログラムと、事前に集めた参加者の自己紹介が載ったペーパーを入口でピックアップした。名札のシールも用意されており、胸に貼る。

 

立派なプログラムだ。

 

今回演奏する曲以外も含めた、ベートーヴェン交響曲全曲についての解説が載っている。

 

末尾に載っている資料が便利だ。こういう資料はありそうでなかなかない。

今回、ヴィオラの参加は5人。後輩のS氏とだけ面識がある。

5人で集まって話す機会があったので、挨拶し、天候によって抜けるかも、という話をした。

ヴィオラはたまたま5人で5曲演奏するので、1曲ずつトップ席に座る形でシフトを組むとのことだった。どの曲でトップに座るかはアミダで決めることになった。

その結果、私は8番になった。4番から順番に演奏するので、一番最後の曲だ。天候が悪化していないことを願った。

トップ以外のシフトも1曲ごとに代わるとのこと。

1曲目の4番は、

   1プルト表 4番のトップ 5番のトップ

   2プルト表 8番のトップ 6番のトップ

   3プルト  7番のトップ

でスタートし、以後、反時計まわりにずれていく。譜面台は1人1台。

 

ステージセッティングをして、9時半頃からリハーサルが始まった。

指揮は齊藤栄一先生。私の世代が卒業してから、母校オケあるいはOBオケを振られてきた指揮者だ。OBOGでの演奏イベントも振って下さっており、私もお会いするのは初めてではない。

 

弦は5・5・5・5・2。対向配置。

 

4番から順に練習したが、時間の関係で、ほんの要所を拾っていく程度。驚くほどどんどん先に進んだ。

実は、トップに当たった8番は、5曲中で一番久しぶりに弾く。特に4楽章が大変だった記憶があるが、幸いリハーサルではその4楽章はひと通りやってくれたので助かった。

ただまあ、弾いてみて思ったが、トップと言っても、この日だけ集まったメンバーでの譜読み演奏だから、後ろを統率するようなものではない。ボウイングも事前に統一したものがあるわけでなく、各自持ってきた楽譜で弾くわけだし、まあ、単に1プルトの表に座る、というだけのことではある。

 


11時半過ぎ、リハーサル終了。本番は正午からなので、時間がない。ホワイエに出て、ホルンのSt氏、ヴィオラのS氏らと並んで急ぎ昼食をつめこんだ。

 

この日演奏した5曲の直前演奏機会は、以下の通り。

また、持参した過去のパート譜は( )の通り。

   4番 2019年2月 マウントあさま管弦楽団 (その時のもの)

               横島勝人先生

   5番 2012年11月 浦安オケ        (その時のもの)

               矢澤定明先生

   6番 2015年7月 市原市楽友協会     (2006年5月浦安オケでのもの)

               吉田 悟先生       (角 岳史先生)

   7番 2019年2月 マウントあさま管弦楽団 (1998年7月浦安オケでのもの)

               横島勝人先生       (野宮敏明先生)

   8番 2008年6月 浦安オケ        (その時のもの)

               矢澤定明先生

 

(まったく余談だが、8番を前回弾いた2008年6月の浦安オケの定期演奏会は、秋葉原の連続殺傷事件が起きた日として、私の記憶に残っている。つい先日、その犯人の死刑が執行されたニュースを観たところだった)

   「その時」・・・
      https://naokichivla.hatenablog.com/entry/55425333

 

本番開始。

事前告知や広報をしたわけではないそうだが、一般のお客さまが10人くらいだろうか、客席に座っておられた。

 

4番から順番に進行。

リハーサルでは限られた箇所の音しか出していないので、オケとして各シンフォニーの全曲を演奏するのは本番のこの時が最初で最後。まさに「譜読み大会」である。

持ってきた楽譜の、当時の書き込みにずいぶん助けられた。えらかったなあ、当時の俺、としばしば思いながら弾いた。

 

ベートーヴェンはやはりエネルギーが必要だ。かつ、いつも思うことだが、弾いていてエネルギーを引き出されてしまう要素がベートーヴェンの音楽にはある。

「運命」ではガシガシと夢中できざんだので、翌日右腕が筋肉痛になった。

「田園」の5楽章はやはりいいなあ、と思った。感情的に没入させられるものがある。4楽章は大変だが、このシンフォニーはもう一度ちゃんとやってみたい気がする。

(来年2月のマウントあさま管弦楽団が申込時機を逸して定員に達してしまったのが残念)

7番の2楽章も弾き甲斐のある音楽だ。「第九」の1楽章あたりと並んで、私には特に魅力を感じるベートーヴェンの楽譜である。

それ以外は、疲れたなー(笑)。

 

曲間に外の様子を確認に行った。雨は降っているが、小雨程度。最後までいることはできそうな感じだった。

 

トップに座った最後の8番は、大過なく、とはいかなかった。4楽章で1箇所落ちた。

ただ、だからと言って、この譜読み大会においては他のメンバーに謝るようなものでもない。「いや、別にあなたを見ながら弾いてたわけじゃないし」ということのはずなので、謝ったらおかしいのだと思う。

 

5曲の演奏は、16:16頃終了した。

この日だけのメンバーが、1日だけ集まって1回だけ音を出す譜読み大会ではあるが、事前準備をある程度して臨むべきだったかと思った。それだけの余裕は実際のところなかったのが現実だが、終わっての実感としては、何か単に弾き散らかしただけ、というところが残った。

 

セッティングは自分たちでやったが、終演後については、譜面台や椅子を会場のスタッフが消毒するので、かたづけ不要とのことだった。帰りを急ぐ身にはありがたかった。

 

表に出ると、傘はさしたものの大した雨ではない。

ちょうどバスが近づいてくるのが見える。通りを渡り、バス停に急いだ。

三鷹駅からの電車の運行にも問題はなく、中央特快に乗って、御茶ノ水錦糸町と乗り換え、無事に千葉まで移動することができた。

千葉に着くとさすがに雨の勢いは増していたが、風はまだ強くなかった。

終演からほぼ2時間で帰宅。

天候の変化、交通機関の運行、幸運が重なっての無事帰宅だった。台風接近のリスクがある中の行動として、この日のイベント参加が正しかったかどうか、というのは残るが、結果的には楽しい時間が過ごせた。

 

その後、夜にはものすごい風雨になったが、朝には台風も抜けて何事もなかったような晴天となった。