26日(火)、調布市グリーンホールへ東京都交響楽団の演奏会を聴きに行った。
調布に行く前に、別件で仙川へ。
野崎りいな先生に教えていただいたアトリエカンナという弦楽器工房に用事があったのだ。
仙川駅から行く途中、桐朋学園を通りかかった。
クァルテット・エクセルシオの先生方はここにおられたんだ。
アトリエカンナ。
持って行った楽器を出し、事前にメールで相談していた用事を済ませて出た。
調布へ移動。
調布駅で下りるのは初めてかもしれない。
少なくとも調布市グリーンホールは初めてだが、駅前に出るともう見えて、すぐわかった。
今回聴きに行った演奏会はこちら。
●都響・調布シリーズ No.24
日 時 2023年9月26日(火) 13:15開場 14:00開演
会 場 調布市グリーンホール 大ホール
指 揮 ローレンス・レネス
ヴァイオリン 服部百音
(同じ内容の演奏会が、27日(水)、豊田市コンサートホールで行われる)
私の席は1階9列33番。
購入時に席が選べれば、1階前方のこういう席はとらない。上手側なので、外配置のヴィオラの近くだったのはよかった。
座ってみて、ステージの規模など、浦安市文化会館に似ているなあ、と思った。1階客席は22列までで、浦安よりは短く感じるが、その分2階席があり、総座席数は約1,300。これは浦安とほとんど同じだ。
楽員入場。ヴィオラは、7月の茂木大輔先生のベト7ワークショップの時にトップとしてご指導下さった石田紗樹先生が乗り番。トップサイドに座られた。
(私の席からだとよく見えなかったが、ヴィオラは、コンチェルトが8人、シンフォニーが10人だったように思う)
今回の演奏会のチケットを買ったのは、服部百音さんのブラームスが目的だった。
曲が始まると、私の左隣に座った男性が、手元の荷物を何やらごそごそとやり始めた。何かと思ったら、白い双眼鏡を取り出して構えた。いささか迷惑に感じたが、ずっとではなく、コンチェルトの一部だけで、シンフォニーではしまっていた。服部百音ファン?
その服部百音さん、鮮やかなソロだった。内省的、というよりは外に向かう攻撃的な感じがした。濃いブルーのドレスだったが、何か女豹のように見えた。
(ハンカチを指揮者の譜面台の端に置いていた)
3楽章の最後、ソロが弱音になって、オケとトゥッティになる直前のテンポのゆるめ方、冥想するような音色は、この曲の実演でこれまで聴いたことがなく、印象に残った。
↑ 石田紗樹先生
ブラームスのこのコンチェルト、聴くたびにやっぱりいい曲だなあ、と思う。
特に2楽章のオーボエ。ブラームスが書いたメロディの中でも最美のものだろうし、オーボエをチョイスしたところがまたいい。またこの楽章は木管全体が魅力的だ。
また弾きたいなー。浦安で1回、マウントあさまで2回、過去に弾いているが、次の機会はないだろうか。
カーテンコールの間、オケの楽員が譜面台の楽譜をめくっていたので、何かオケ付きのソリストアンコールがあるのか、と思ったが、無伴奏の曲だった。
オケは単にシンフォニーを出しただけだったのか。
そのソリストアンコールは聴いたことのない曲。アルコとピツィカートがめまぐるしく交代する近現代テイストの曲。バルトークか? と思ったが、終演後にアンコールボードを見たら、「ファジル・サイ クレオパトラ」とある。
あのピアニストのファジル・サイ? 作曲もする人だとは知っていたが、こういうヴァイオリン曲も書くんだ。
ブラームス以上にこのヴァイオリニストには、こういう音楽が合っているような気がした。
20分の休憩後は、4番のシンフォニー。
つい先週、18日(月)に、津田沼ユニバーサル交響楽団さんの演奏会で弾いたばかりだ。
全楽章、誠に充実した演奏で、やっぱりプロオケはすごい、と思った。
1楽章の第2主題のファーストヴァイオリンのピツィカートの輝かしい音が印象に残った。
ヴィオラが近いので、ずっとトップの方を見ていた。ポジションの替え方など、え、そこで上がるの? そこは上がらないの? など、素人の先週の弾き方と比べて参考になった。
アンコールは、ハンガリー舞曲の1番。先週のユニ響は5番だったが、1番の方が短いな、と思った。
都響は、カーテンコールの際、ファーストヴァイオリン、ヴィオラ、コントラバスの楽員が客席の方を向かない。前からそうだっただろうか。演奏していた体勢(角度)で立ったままだ。
最後、指揮者がはけて、コンサートマスターが一礼する時だけ、全員が客席を向いた。
<追記>
10月に入って、東京フィルハーモニー交響楽団が2024年の定期演奏会ラインナップを発表した。
10月に出口大地氏が指揮する演奏会に服部百音が出演して、ファジル・サイのヴァイオリン協奏曲「ハーレムの千一夜」という曲を演奏する。
ファジル・サイ、コンチェルトも書いているとは。