naokichiオムニバス

67歳会社員。ヴィオラ弾き。ビール大好き。毎日元気。

音楽「自分史」~高校のマンドリンクラブのこと

高校1年の時、短期間だがマンドリンクラブに入っていたことがある。

入学直前に習っていたピアノをやめたこともあり、高校では何か音楽関係のサークルに入りたかった。
マンドリンクラブの存在を知り、入部した。

中学の頃、クラシックギターを多少さわっていたので、ギターパートに入れてもらった。

ところが、入学間もなく、再びピアノのレッスンに通いたいという気持ちが強くなった。
それを親にかけあう中で、ピアノも部活もという訳にはいかないのだから、ピアノをやらせるかどうかは別にして、マンドリンはとりあえず退部しろという話になった。

こちらはその時はピアノをやりたい一心だったから、退部すればピアノをやらせてもらえる保証はなかったにもかかわらず、すぐさま退部を願い出た。

しかし、以後、ピアノの方は親がなかなか首を縦に振らない。
結局、親とは1年ばかりぎゃあぎゃあとケンカしたのだが、結局あきらめることになる。

そういう状況の中、勢いでやめたマンドリンクラブにも、部員でなくなったにもかかわらず、ちょいちょい出入りしていた。

子供だったといえばそれまでなのだが、これは非常に身勝手なふるまいであって、入部したと思ったらすぐ退部していった元部員が、復帰という形でもなく、部室にちょろちょろと出入りするのである。
真摯に部活に取り組んでいる部員たちにとっては、多かれ少なかれ、何だあいつは、という気持ちがあっただろう。
今から思うと、まったく恥ずかしい限りだ。

実際、2年生になった春、ある先輩から学校の屋上に呼び出され、お前の行動は我慢ならん、と殴られたことがあった。
その先輩の気持ちが、今にして思えばわかる。申し訳ないことをしたと思っている。

ただ、一方で、かわいがってくれる先輩も何人かいた。

結局ピアノには戻らず、かといってマンドリンクラブにも戻らぬまま、高校生活を終えることになるのだが、そんな先輩たちの好意もあって、在学中、マンドリンの部室への出入りは続けさせてもらえた。

元部員の立場の者にそれを許してくれたことに、今でも感謝している。

そうした出入りを通じて、自分個人にとっては非常に大きいいくつかの思い出もできた。

1年生の秋、クラシックを聴き始めた時に、既に退部はしていたが、1年先輩の、ギターのT氏と、マンドリンと指揮のT氏には、ずいぶん相談に乗ってもらった。
例えば、「運命」は誰の指揮のものを買ったらいいか、と聞いたら、ギターのT氏が「やっぱりベートーヴェンフルトヴェングラーが絶対だよ」と教えてくれた。実際そうした。
ヴィヴァルディの「四季」は、長年のベストセラーのアーヨ独奏のイ・ムジチ盤と、当時出たばかりだった、同じくイ・ムジチのミケルッチ盤とどっちがいいでしょうか、なんて質問もしたなあ。

(ギターのT氏とは、大学進学後も親交が続いた後、疎遠になっていたのだが、今の浦安オケで劇的な再会を果たす。また、そのT氏のつながりで、マンドリンと指揮の方のT氏も、浦安オケにエキストラで来て下さることがある)

それから、既に卒業された先輩のN氏という人が、オリジナルのマンドリン合奏曲をいくつか作曲していて、そのスコアが部室に寄贈されていた。
これは部の財産で、演奏会でも毎回のように演奏されていたと記憶する。
中でも、マンドリン合奏曲第2番「海へ」という曲は、大変美しく素晴らしい曲で、高校生がこういう音楽を書けるのか、と衝撃を受けたし感激もした。
この曲に入れ込むあまり、ピアノ連弾のバージョンと、ピアノ・電子オルガンの二重奏バージョンのスコアを書いた。
これを家で妹と演奏したりしていたのだが、それにあきたらず、元習っていたピアノのK先生に、こういう曲があるんですけど、と話をして、新年のお弾き初め会の機会に、後者のバージョンを、同級の門下生のSさんと演奏したことがあった。
今から思うと、これも身勝手な話ではあったのだが、K先生は快く許して下さった。

あと、その頃大ヒットした映画「ある愛の詩」の、フランシス・レイのテーマ曲を、ふとした思いつきでマンドリンオーケストラ用のスコアにしたのだが、これを、元部員のものであるにもかかわらず、実際に演奏してもらったことがあった。
これに際しては前記指揮のT氏からアドバイスを色々もらい、それなくして実現しなかった話なのだが、自分が書いた楽譜が音になったのを聴いた時には、大変感激したものだ。

高校3年生の文化祭の時には、この「ある愛の詩」を指揮させてもらう機会までいただいた。

このような色々な思い出を、高校のマンドリンクラブからはもらった。
短期在籍の勝手な者によくして下さった当時の皆さんには、今さらながら本当に感謝している。

当時自分でも演奏に加わったり、聴衆として聴いたオリジナル曲で、「山嶽詩」、組曲「山の情景」といった曲は、とてもよい曲だった。
懐かしいのだが、なかなかレコードショップに行っても、これらの曲が入ったものが見つからない。
どなたか情報をお持ちであれば、是非教えて下さい。