木更津に、「弁天堂」という和菓子屋があった。
八幡神社の近くの、「弁天様」の前で、私が子供の頃から営業していた、間口1間ほどの小さな小さな和菓子屋であった。
色々な和菓子を店頭に並べていたが、「きみしぐれ」の黄色の美しさ、上品な甘味は、昔から変わらず、帰省するたびに、父が買ってきて持たせてくれたものだ。
きみしぐれ、という和菓子は、他の店でも時々販売しているが、私に言わせれば、それらはまったく似て非なる別のもの。
私にとって、「きみしぐれといえば弁天堂、弁天堂といえばきみしぐれ」という、大切な存在であった。
きみしぐれ、という和菓子は、他の店でも時々販売しているが、私に言わせれば、それらはまったく似て非なる別のもの。
私にとって、「きみしぐれといえば弁天堂、弁天堂といえばきみしぐれ」という、大切な存在であった。
過去形でばかり書いているのは、この店が閉まってしまったからだ。
2週間前の、父の定期通院の際、帰りに新浦安のコージーコーナーでお茶を飲んでいる時に、その話を聞いた。
その日の通院で私と会うにあたり、父がきみしぐれを買って持っていこうと行ってみたら、閉まっていたというのだ。
その日の通院で私と会うにあたり、父がきみしぐれを買って持っていこうと行ってみたら、閉まっていたというのだ。
今回帰省して、実際に行ってみた。
やはり営業していない。
普通は、「閉店のお知らせ」「移転のお知らせ」といった貼り紙がしてあるものだが、それもない。
どうなったのか、わからない状態だ。
やはり営業していない。
普通は、「閉店のお知らせ」「移転のお知らせ」といった貼り紙がしてあるものだが、それもない。
どうなったのか、わからない状態だ。
半世紀近く食べ続けてきた、あのきみしぐれがもう食べられないのだろうか。
とてもさみしい思いだ。
とてもさみしい思いだ。